「歩いている時に割と納得する解釈が浮かんだのでメモって置く」
「それはなんだい?」
「ヤマト2202の作品そのものとそれを巡る状況の気持ち悪さは、エヴァンゲリオンの再来だと思うと非常に納得が行く」
「そもそも、エヴァンゲリオンに君が感じた気持ち悪さとはなんだい?」
「意味ありげな描写と感情をかき乱す描写を積み重ねることで、何か意味ありげな雰囲気を作り出すが、個々の描写があまり整合しておらず、物語が物語として一つの像を結ばない。それにも関わらず大ブームになってファンが暴走状態に陥る」
「なぜ物語が欠落しているのに、ファンは暴走できるんだい?」
「そこにあるはずの物語をファンが補完してしまうからだ。そしてファンが補完した物語は誰かが提供した物語ではないがゆえに、歯止めが存在しない。無限に暴走できる」
「自分自身は歯止めにならないの?」
「ならない。なぜなら、本人は自分が創作した物語ではなく、アニメの裏を読んでいるつもりだからだ」
「他人が作った物語に向かい合っていると思えば、自分自身は歯止めにならないわけだね」
「でも、アニメ側でも作ってないからそれも歯止めにならない」
「だから暴走状態に入るわけだね」
「で、暴走は暴動に発展する」
「エヴァンゲリオンの最後の2話だね」
「ヤマト2202もこのまま行くと似たような不幸な結末で終わることになると予想する」
「第1艦橋でオレンジの人が古代を囲んでおめでとうと言って終わるわけだね」
「たぶん、それは違うぞ」
「あ。みんなで【背負う】って言って古代を囲むのか」
「……」
オマケ §
「エヴァンゲリオンのようなタイプのアニメはもっともおいらが忌み嫌うものなので、まあヤマト2202がどう見えているかは分かると思う」
「エヴァンゲリオンは嫌いだという話は昔から何回も何回も何回も何回も何回も何回も延々と聞いたね」
「そんなことを、まだ重ねて言わねばならぬ皮肉な状況に笑うしかない」