「やはり気になったので、ディレクターズ・エディション 特別完全版との違いを見るために劇場公開版を見ることにした。Amazon Primeにあるこれがそれに相当することが調査の結果分かったので、これをレンタルして見た」
「金が無い割に大胆だね」
「レンタルなら199円だし」
「それで感想は?」
「驚くほど同じ作品だよ。人間の演技はほとんど同じ。ヴィジャーの手先となったアイリーンの演技も含めてな」
「特撮は?」
「合成の甘さや特撮の未熟さが目立つ箇所もある」
「それで?」
「劇場公開版は完成品ではない、ディレクターズ・エディション 特別完全版……という気がしていたが、人の演技に関しては割と元のままでも良かった気がする」
「主に特撮面だね」
「しかし、本当に記憶が曖昧になっていることが驚くばかり。記憶と違うカットがいくらでもある」
「たとえば?」
「最後に円盤船体からみんなが出てくる場所はもっと中央部に近いような気がしていたし、カメラは横だったような気がした。それから歴代エンタープライズの写真を説明するカットはもっと長くて詳細なような気がしていた」
オマケ §
「余談だが、実はこの映画には大きく分けて3つのバージョンが存在することが分かった」
- 劇場公開版
- 1983年テレビ公開版 (劇場公開版にないカットが含まれる)
- ディレクターズ・エディション 特別完全版
「この分類が重要かい?」
「割と重要だ。83年版にはアイリーンにデレデレするミスターカトーという映像があったりするようだ。DVDの映像特典で見たらそんなものを見た記憶があることを思いだした」
「へー」
「実はね、そこから考えると実は自分の記憶の多くは83年版で上書きされている可能性が高いと気付いた」
「同じものだと思って見ていたわけだね」
「そう。だから、きちんと劇場公開版を見る必要があった」
「いろいろ難しいね」
「それからね。ラストシーンの問題は解決した。劇場公開版は宇宙に出発するというニュアンス。他の版は字幕吹き替え共に地球に帰ろうというニュアンス。だから全体的におかしい。ヴィジャーの中に入って地球に戻っているはずのエンタープライズが地球に戻るという変な流れになっている。もちろん英語音声は宇宙に出発すると言っている」
「へー」
「しかし、炭素体カークという呼び名の記憶は確認できなかった。偽記憶かな」