日本がマハーポーシャになる日: 麻原彰晃最後の勝利
「これはなんだい?」
「新刊だ」
「技術解説かい?」
「違うよ。低賃金で働かせて低価格で売る。そんな話から急にマハーポーシャのことを思い出したので書いてみた」
「賃金の話なんだね?」
「まあわりとそれに近い」
「君にしてはいつもと違うジャンルだね
「どんな本が売れるのか分からないので、ともかく何でも出してみようと。そういう主旨だ」
「それで、マハーポーシャってなんだい?」
「1990年代、オウム真理教が信者を安くこきつかって安くパソコンを製造販売していたショップ」
「そもそも【麻原彰晃最後の勝利】ってどういう意だ? 麻原彰晃ならもう死んでいるだろう?」
「これはね。佐藤大輔に【フリードリヒ大王最後の勝利】という小説があってね。そのもじりなんだ」
「なぜもじった」
「これ小説は、沈んだ戦艦フリードリヒ大王号が、日本の戦艦の修理方針を巡って議論を巻き起こしていつまで経っても戦線に復帰できなかったという話なのだよ」
「つまり、既に死んでいる麻原彰晃が影響力を発揮したという本なのだね?」
「そうだ。そういうアイデアを思い付いたので本にまとめてみた」
「具体的にどこにどう影響しているんだい?」
「そこは読んでのお楽しみ」