「劇場版イナズマイレブンGO vs ダンボール戦機W(以下イナダン)のダックシャトルの離陸カットが、ヤマト復活篇のコスモゼロに着陸カットに似ていたことに気付いた」


「類似点はどこ?」
- 垂直離着陸する航空機の側面である
- ランディングギアを出し入れしている
- 森の木々が揺れている
- 崩壊寸前の世界である
「時期的にはどうなんだ?」
「ヤマト復活篇2009年、イナダン2012年であり時期が比較的近い。影響が伝播する時間としては妥当なところだろう」
「そもそも、ヤマトの影響がイナダンにつながることがあり得るのか?」
「そりゃあるだろう。イナズマイレブンGOは最終的に16万8千光年先まで地球を救うために宇宙旅行してサッカーの試合をやって来るのだからな。ヤマトの影響なくして16万8千光年という数字は出てこないだろう」
「イナズマイレブンGO ギャラクシーだね」
「あと些細なところだと、ワンダバも重なっているんだよね」
「ヤマト2199のBGMにワンダバだね。でも、イナズマイレブンGOのワンダバとは?」
「監督のクラーク・ワンダバット(通称ワンダバ)の名前にだよ」
「ぎゃふん」
どこに差があるのか §
「結局、このカットはどこに違いがあるんだ?」
「うん。設定上の大きさの差やそれに起因する描き方の違いを別とすればこうなる」
- コスモゼロは右向きだが、ダックシャトルは左向き
- コスモゼロは着陸中だが、ダックシャトルは離陸中
- コスモゼロはギアダウン中だが、ダックシャトルはギアアップ中
「あえて逆をやっているようにも思えるね」
「うん。【あんたらに従う気は無い。逆らってやる】という気概と受け止められるような気もする」
「で、どっちが上手いんだ?」
「イナダンの方が上手いと思うが、3年後に後だしで作る以上は上手くないとおかしい」
「後出しで作っているはずなのに下手な諸作品は?」
「知らんがな」
若干の復活篇の感想 §
「ちらっとだけしか見ていないが、若干の復活篇の感想もある」
「どんな感想?」
「美雪はちゃんと子供の顔に描かれている。古代は父親の顔になっている。年齢感が消失したアニメも多い昨今のことを考えるとこれはけっこう鮮烈だ」
「もう大人が大人に見えるアニメはない?」
「そんなことはないぞ。BORUTOなんか、大人と子供をきちんと有自覚的に描き分けているから、大人の物語と子供の物語が別々に進行できる。どうせみんな見てないから分からない話だと思うが」
「ヤマトも2009年の時点ではそういう力のある作品のうちだったわけだね」
オマケ §
「ところで、なぜ今更劇場版イナズマイレブンGO vs ダンボール戦機Wの話題なんだ?」
「最近観たから」
「観ただけなら他にもいっぱい見ているだろう?」
「うむ。まあ映画は三日に2本ぐらいのペースで見ている」
「なぜ劇場版イナズマイレブンGO vs ダンボール戦機Wなんだ?」
「予想以上に出来が良かったから」
「どこが良いの?」
「ストーリー構成、キャラ、演出。どれも突出しているが、メカ描写も優れている」
「メカ描写のどこがいいんだ?」
「LBXを除けば、ダックシャトル改とイナズマTMキャラバンの2機しかメカは登場しないが、この2機だけで十分に存在感がある。それはメカの描き方が上手いと言うことだ」
「具体的にどう上手いんだ?」
「まずカメラが上手いよ。カメラを的確に設定するだけで桁違いに印象が良くなる。更に動きの付け方が上手い。大きく重いダックシャトル改は常にゆっくり動く。小さく軽いイナズマTMキャラバンはそれより動きが速い。後から離陸しても先行してしまう。そのあたりの動きの差も見せ場だ。垂直上昇しつつ旋回し、同時にギアアップみたいな映像も自然な流れに全て収まっていて気持ち良く見られる」
「そういう映像を気持ち良く見せてくれるアニメは多くないってことだね」
「まあ、そもそも最近アニメはほとんど見てないんだけどね」
「念のために訊くがいちばん最近おっと思ったテレビ番組は?」
「八王子ゾンビーズ!」
「本当にアニメじゃないのか」