「TTFCで公開されている短編映画であるが、映画として感想を書くのが妥当だと思い直して感想を書くことにした」
「そもそもなぜ見たの?」
「TTFCの作品リストを見ていてともかく見ておこうと思ったものの一つだったから」
「なぜそう思った作品群の中でこれを選んだの?」
「割と時間が短かったことと、リストの割と上の方にあったから」
「それだけかい」
「それだけ」
「で、見てどうだった?」
「面白かったぞ。ヒーロー、正義怪獣不在の怪獣映画。ノリとしてはウルトラQに近いと思う。怪獣映画でいえばモスラに近い。人の愚かさが怪獣によりひねり潰される」
「それにどんな意味があるの?」
「ある意味で、個人的に理想の怪獣映画だ。怪獣と怪獣が向き合う映画、怪獣とヒーローが向き合う映画は面白く思えない。自分が入り込む余地がないからだ。でも、人と怪獣が向き合う映画は良いと思うよ。少なくとも自分が入り込む余地がある」
「そこが良いわけだね」
「おそらくほぼ全てのウルトラシリーズよりも良い。個人的にはね」
「ウルトラQ以外の全て?」
「キャプテンウルトラでもいいし、【ゴモラ、超振動波だ】と叫んでいたギャラクシーバトルでも良かったと思うが、巨大化する作品の方が圧倒的に多いからね。ああいうのは、それだけで俺的萎えポイントだ。最近はもうテレビでも見ない」
「ライダー、戦隊がまだマシなのは巨大化しないからだね」
「服を着て戦っているだけの人間ならまだ感情移入できる余地がある」
「そういう意味では、こういう作品は理想的なんだね?」
「そう。怪獣映画はこうあって欲しい。というか、作りはホラー映画に近いね」
