Written By: 川俣 晶
自虐史観のはじめて物語: それはいつ誰が使い始めた用語なのか
「これはなんだい?」
「【自虐史観】という用語の初出について国会図書館デジタルコレクションを調査した」
「そんなことをして何が面白いの?」
「意外と面白かったぞ。誰が言ったのかをベースに考察していくと、世界が広がった」
「これは【自虐史観】を肯定する本なのか? 否定する本なのか?」
「そういうことは扱っていない。あくまで用語について調べた結果を書いた本だ」
「で、最初に使ったのは誰?」
「国会図書館デジタルコレクションの調査時点での状況では1957年の森昌」
「森昌子?」
「違う。森昌(もりさかえ)。ただしそれが本当の初出とは思えない。初めては藪の中だ」
「それじゃ意味ないじゃん」
「でも流行らせた人の名前は分かった」
「えー」
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