Written By: 遠野秋彦
魔法の鉄道マニア真穂: 東海道線湘南色80系電車が高井戸を走る日
「東海道線湘南色80系電車が高井戸を走る日って、あるわけないじゃん」
「うん」
「高井戸は井の頭線で私鉄だよ。国鉄じゃないよ。線路も繋がってない」
「その通りだ」
「じゃあこの話は何?」
「あり得ない話を持ち込まれて謎を解く鉄道ミステリーだ」
「あり得ないって分かっていて始まる話なのか?」
「あり得たらミステリーにならない」
「で、ミステリーである以上人は死ぬの?」
「うん。死人が一人」
「犯人を捜すの?」
「いや。ぜんぜん。遺産相続問題が起こるだけ。遺産として正体不明の鉄道模型が出てくるの」
「それの正体が探偵の調べる対象なんだね?」
「そう」
「で、魔法の鉄道マニア真穂って何?」
「魔法少女(自称)のコスプレイヤーの情報屋」
「主人公はテツなのにタイトルはなぜ真穂なの?」
「そこも矛盾」
「矛盾していいのかよ」
「最後まで読むと全ての矛盾が消えるようになっているのだ。高井戸の80系の謎も解ける」
「どう解けるんだよ」
「それは読んでのお楽しみ」
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