概要 §
ダイソー300円スピーカーに内蔵されているアンプを、古いケンウッドSG-5スピーカーに接続したところ、音質の改善が見られた。以下にその経緯の記録を残す。
発端 §
昔、弟が使っていたケンウッドSG-5があった。
不要品なのでヤフオクで売ろうとしたが誰も興味を示さない。
ヤフオクでは全く売れなかった。
アンプを介してPCに繋がるのでは? §
アンプを介してPCに繋がるのでは、思い付いた。
そうするとダイソー300円スピーカーよりも音質はマシであろうと予想された。
手持ちのアンプに接続したところ、鳴ることを確認できた。
不安定だったので、スピーカーケーブルの再生を行った。
次はアンプの選定になった。
しかしこれが難航した。
- ヤフオクの古いアンプはでかいものが多い
- 安い中華アンプはギャンブルの要素がある。それも含めると安くもない
- 秋月などのキットはリスクが高い
- 100Vのコンセントが足りてないので、これ以上100Vコンセントを使う機器は増やしたくない
アンプ抜きで直結したらどうかと思ってケーブルを工夫してPCからスピーカーに直結してみたが、出力が足りない。しかし、ちょっと増幅してやればそれでいいことが判明。静かに仕事中にBGMを流すだけで良いのだ。
ダイソー300円スピーカーのアンプという発見 §
唐突にダイソー300円スピーカーのアンプにSG-5が繋がれば良いと気付いた。
そこで、ダイソーまで買いに行こうかと思ったが、昼間は非常に暑い。
出歩きたくはない。
悩んでいたら答えが見付かった。
手持ちの300円スピーカーをバラせば良いのだ。
それがなくなっても、他にUSBスピーカーがあるからPCから音は出せる。
これなら追加出費なしでできる。
最初の難題・ドライバーが入らない §
まずダイソー300円スピーカーからアンプを取り出すためにネジを外すことにした。
ネジ4本で固定されているだけなので簡単に開くはずだった。
しかし、ダメだった。
穴が狭くて深いので、手持ちのドライバーが全部奥まで入らないのだ。
途方に暮れてヨドバシに安い精密ドライバーセットを発注してしまった。
しかし、その後でどんでん返しがあった。
十徳ナイフに内蔵されていたドライバーがやたら細かったのだ。
これでスピーカーの解体に成功した。
スピーカーケーブルを外す §
スピーカーは奥の+-と書かれた4つの端子に接続されているので、半田ごてを当てて電線を外す。
アンプ側のスピーカーはこれで完全分離できる。
もう1つの方も上手くケーブルを解きほぐして抜いてやると分離できる。
動作テストをする §
+-の端子にわに口を挟めばテストで鳴らせそうと思ったが鳴らなかった。
接触が十分ではないらしい。
そこで片チャンネル分の配線を半田付けしたところ、PCに繋ぐとあっさりと鳴った。
しかも音はかなり大きい。
USB給電のダイソー300円スピーカーのアンプでここまで音は出るとは思わなかった。大成功である。
完全な配線へ §
皮を剥いた長い芯線は接触の可能性があるので、これは短く切り直した。
その上で、基板に半田付け。既に付いていた分も付け直し。
これでPCに接続して動作をテストした。
2個のスピーカーの両方から音が出ることを確認。
これで完成だ。
場所がないから縦に積んであるが本当は左右に置きたいところ(机上に場所がない)。
基板は裸のままスピーカーの後ろにぶら下げてある。
まだいじる可能性があるからケースには入れていない。
スピーカーの後ろ側のカバーがそのままでは外れないので、ケーブルの途中に付いたままだが目だないからまあいいか。
感想 §
ダイソー300円スピーカー内蔵アンプは目立つ部品と言えば小さいチップが2個と電解コンデンサー1個だけ。あとはチップ抵抗などの小物だけ。そんなしょぼい構成で、スピーカーもケンウッドとは言え古い古い古い安物なので、正直大した音は出ないと思っていたが、予想よりはマシな音が出ている。
スピーカーのテストに使った小型アンプのaudio-technica AT-SA50には負けるとは言え、かなり良い音が出ているし、音量もかなり大きな音を出せるので、そこは驚きだ。アンプのサイズはたぶんAT-SA50の1/100かもっと小さいぐらいだし、値段差もそんなものだ。それでこれだけの音は出ていれば大したものだ。
コスト計算 §
- 実験に使って結局最終的に使わなかったケーブル類 数百円
- 間違って注文してしまったドライバーセット 数百円
- ダイソー300円スピーカー 手持ちのものを使ったので0円
- ケンウッドSG-5 あり合わせなので0円
- スピーカーケーブル あり合わせなので0円
- 半田少々
結局、ほぼ金を掛けなくても何とかなったという結論。金が掛かったのは最終的に使ってないものばかり。