ケイ・ナガセ大尉からの救難信号を探知することに成功した。
しかし、信号に乗って伝わってくる音声は、カエルの鳴き声とおぼしき、ゲコゲコという音のみである。
残念ながら、ケイ・ナガセ大尉は死亡したものと推定せざるを得ない。
ペロー大佐「非常に不服ではあるが、ナガセ大尉の二階級特進を申請した。総員、空の勇士、ケイ・ナガセ大尉に黙祷!」
ユークトバニア領内、捕虜収容所付近。
ナガセ「ゲコゲコ(大丈夫…まだまだ行ける…)」
ユーク兵「パイロットを探せ!」
ナガセ「ゲコゲコ(このカエルの姿なら、みつかりっこない)」
ナガセ「ゲコゲコ(通りすがりのマテリア使いの一行に感謝しなくては。トードとかいうカエルになる魔法を掛けてくれて良かった。でも、あの人たちが目指していた約束の地ってどこかしら?)」
ナガセ「ゲコゲコ(ああ、寒さが体に染み込んで体が動かない! カエルは寒さに弱いんだわ)」
ナガセ「ゲコゲコ(どうやれば元の姿に戻れるのだろう……。それも聞いておけば良かったわ!)」
ユーク兵「あ、カエルだ! 東洋から来た平和維持軍のファントム部隊の連中にあげたら喜ぶかな」
ナガセ「ゲコゲコ(違う! 私はケロヨンじゃないわ!)」
ナガセ「ゲコゲコ(助けて!)」
ナガセ「ゲコゲコ(ブレイズ!)」
その頃、サンド島では……。
チョッパー「おお、そういえばブレイズ、こんな時にはあの歌がピッタリだよな!」
ブレイズ「(No!)」
チョッパー「そうか?『ケロッ!とマーチ』 このあいだお前、好きだって言ってたじゃないか!」