「我が輩はディンギルの少年である。名前はまだ無い」
「そう。名無しなの可哀想ね」
「完結編で重要な役割を果たしているのに、名前すらもらっていない」
「佐渡先生、名付け親になってくださいな」
「いじゃろう。じゃあ付けるぞ! 食い逃げ少年!」
「それ名前じゃないし」
「お肴くわえたディンギルの少年、追いかけて。裸足で駆けてく陽気な佐渡先生~」
「今日も脳天気ね」
頑張れディンギルの少年!2 §
「嘆くことより楽しむことを考えましょう! 今日もカルダン風にまとめてみました!」
「って、またカルダン風かよ。もう見飽きたよ!」
「これでも? 今日はモデルが私じゃなくてディンギルの少年よ!」
「ねえ、お姉さん。なんか足がすーすーするよ」
「うぉー! 可愛い!」
頑張れディンギルの少年!III §
「ねえ、森雪おねえさん」
「なあに?」
「僕、いっぱい勉強したよ」
「どんなことを?」
「地球人は大切な人を守るために身体を投げ出す自己犠牲なんだ」
「そうね。それで?」
「あと、食い逃げすると怒るんだ」
「そうね。それはいけないことね。他には?」
「男の子がスカートをはくとみんな喜ぶんだ」
「そ、それはちょっと悪いことを学んでしまったかも」
「しかも、僕のおちんちんも硬くなっちゃうんだ」
「い、いやそれもちょっと悪い知識かも」
「あと地球人と僕らの遺伝子は同じなんだって。だから子孫も残せるんだって」
「ま、まさか」
「うん。やり方も知ってるよ。お父さんの行為を覗いたから」
「きゃー、まさか。地球人をレイプする気じゃ!」
「うん。可愛い娘を見かけたら無理矢理犯せってお父さんも言ってたしね。ディンギルでは力こそ正義なんだ」
「ええっ。そそんな。(ぽっ)」
「じゃ、可愛い古代さんを犯しにいってきまーす!」
「(がくっ)」
頑張れディンギルの少年!よ永遠に §
「それで古代とはこれからどうやっていくつもりなんだ?」
「結婚する!」
「おいおい、ディンギルの少年。いくら好きでも男と男じゃ結婚できないんだぞ」
「ええ? 古代さん、あんなに可愛いのに男の子なの?」
「そうそう。放っておくと髭が生えてきてじょりじょり剃ったりするんだぜ。ははは」
髭が生えてじょりじょり削ったりする古代君は復活編で見よ!
頑張れディンギルの少年!完結編 §
「ねえ、森雪おねえさん」
「なあに?」
「やはり、僕は古代さんを諦めきれないよ」
「そ、そう言われても(汗)」
「ねえ、どうしたら古代さんから好きになって貰えると思う?」
「わ、私には分からないわ。そうだ。目の前でスカートがめくられても動じない沖田艦長ならきっとアドバイスをくれるかも」
「わあい。あのステキな髭のおじさんだね!」
「……古代。ヤマトの自爆は別に遠隔操作でもできるが、手動で行わなければならない、という設定にしておいてくれ」
「といいますと?」
「なぜかディンギルの少年に気に入られて迫ってくるのだ。しょうがないので、これからワシは天国に待避しようと思う」
「まさか、ご自分で引き金を!?」
「うむ。おまえが雪と結ばれるなら、ワシはもうこの世に未練はないのだ。可愛い古代が他の女のものになってしまった地球に戻って何になるのか」
「えっ!?」
頑張れディンギルの少年!復活編 §
「あーあ。古代さんも他の女のものになっちゃったし。髭のおじさんは自爆しちゃうし。こうなったらもう、あのデスラーとかいうステキな男性に迫っちゃおう。スカートもしっかりはいてと……」
「(ガルマン)ガミラスに(スカートをはくような)下品な男は不要だ」
「がーん」
『デスラー総統、バンザ~イ!』
「ぼ、ぼく負けないもん! 何十年待っても復活して名前ももらってデスラー総統の愛人役で出てやるんだい!」
頑張れディンギルの少年。完結編のヒロインはなんだか良く分からない経緯でいきなり出てくるクイーン・アクエリアスでも、頭上に「古代のお嫁さん当確」が出ている森雪でもなく、きっと君だ!
実は既に死んでいるから永久に未来は無いことは、言わぬが花だ!