今頃になって、徐々に分かってきましたよ。と思って書いたのはかなり前です。
順番がまわってくるまでに時間が経ってしまいました。
というわけで、本文を。
本文はじめ §
シュルツ退場までのヤマトは、そもそも作り手の混乱の産物と思われます。
- おそらく明確なブラックタイガーの設定が出てきたのは「第4話 驚異の世界!!光を飛び越えたヤマト」以降であり、作画も混乱している
- おそらく明確な冥王星基地の設定が出てきたのは「第3話 ヤマト発進!!29万6千光年への挑戦!!」以降
- しかし、反射衛星砲の設定は、「第7話 ヤマト沈没!!運命の要塞攻略戦!!」でやっと固まったものだろう。先行したひおあきら版の冥王星攻略には出てくることができない
- 波動砲が「毎回打てる決め技」ではなく「ここぞという場合に使う奥の手(波動エンジンが必要)」という設定は「第2話 号砲一発!!宇宙戦艦ヤマト始動!!」以降 (初期シナリオ案では撃つはずであったが、補助エンジンしか動いていないので撃てない設定に変更されている)
- おそらく第1話の沖田艦隊はただの地球艦隊として描かれていて、「日本艦隊」という設定が固まるのは「第6話 氷原に眠る宇宙駆逐艦ゆきかぜ!」以降
- 「ゆきかぜ」という名称が固まるのも「第6話 氷原に眠る宇宙駆逐艦ゆきかぜ!」以降
- 沖田艦には第1話の時点では「地球司令船225号」という名称しか与えられていない。艦に番号ではなく名前を与えるという設定は「第6話 氷原に眠る宇宙駆逐艦ゆきかぜ!」以降に固まったと考えられる
- しかし、沖田艦に「英雄」という名前を設定した時期がいつであるかは良く分からない
- 序盤は森雪の設定が揺れている。看護婦であったりコンピュータも使いこなす才媛であったりするが、「コンピュータも使いこなす才媛」としての側面は「第4話 驚異の世界!!光を飛び越えたヤマト」でワープテストする場所を計算するあたりまでであり、声優の性質もあり、徐々に難しい男性的な台詞とは縁遠い看護婦メインの女性的な生活班長へと収束していく。「第6話 氷原に眠る宇宙駆逐艦ゆきかぜ!」で古代に守られる立場あたりから明確化か?
ちなみに、「コンピュータも使いこなす才媛」がヤマトに残された未練の1つであり、それが復活編の第3艦橋の電算室の女の子たちと折原真帆だと思えば良く分かります。メンバーの固定化の悪癖で排斥されてきた可能性の結実です。2代目サーシャも雪のように見える女性メンバーでしかありません。
更に余談を言えば、そのあたりが分かっているのがガ○ダムでは冷たい才媛と女性的な存在は「おだてのセイラさん」と「ホワイトベースのおふくろさん」に分けて用意されていますが、それにお隣の口うるさい女の子まで揃っては多すぎて印象が散漫になってしまいなす。おかげで、イセリナやハモンの方が余程可愛いという本末転倒が……。
だから §
「古代、報告しろ」
「タイタンに墜落したと思われる日本艦隊駆逐艦ゆきかぜに……生存者はなく……」
「生存者はなく、か」
「……」
という部分をうろ覚えで書き飛ばしてみましたが、これは名台詞であると同時に本放送ではあまりに唐突すぎました。
「日本艦隊」「駆逐艦」「ゆきかぜ」どれも、前回までに聴いたことがありません。
話の流れから「護衛隊長古代のフネ」であることは明らかですが、ぽかーんと見ているしか無かったのも事実です。感動も半減です。
問題は §
つまり短期間で強引に作られた設定であるため、いろいろな無理があること。
たとえば、コスモゼロとブラックタイガーの使い分けも明確ではないし。(あくまで作画の線減らしだろうと思うが)
また、「太平洋戦争を生き延びた奇跡のフネ」として有名な「雪風」の名前を沈んだフネに持ってくることも不自然だし、「英雄」に至っては「軍艦の命名規則も知らない素人の発想」という印象すら残ります。(いや別に旧来の命名規則を踏襲する必要はないのだが……。フィクションにリアリティを持たせるなら踏襲するのも1つの手だ)
更に宇宙時代で地球の命運が問題となっているとき、「日本艦隊」は無いだろう……というのもあり得ます。
反射衛星砲もまさに冥王星1回限りの設定であり、ドメルがヤマトを誘い込むために使うこともありません。
もっと問題なのは §
実は「感動も半減」なのに、半減しても他の番組より面白かったところかも。