2011年01月01日
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ヤマトは続くよいつまでも2011年1月1日編

Written By: トーノZERO連絡先

「なんか2011年になっちゃったよ」

「そうだね。元旦だ」

「ここは最初に挨拶しよう」

「それが筋ってものだね」

「というわけで、メリークリスマス!」

「あけましておめでとう、だろ」

ヤマトイヤー総括 §

「というわけで、去年を振り返り、新しい年の抱負を語ってくれ」

「去年はヤマトイヤーであったと思う」

「復活編の公開は更にその前年の12月になるけど?」

「復活編の公開は、実はヤマトイヤーに点火するための補助エンジン相当なんだ」

「というと?」

「復活編で、実は多くの人がヤマトを思い出した。そして、あり得ない水準で稼働を始めた。その稼働が本格化するのは、おそらく2010年に入ってからだ」

「なるほど」

「たとえば、『宇宙戦艦ヤマト 愛と勇気の金言集 ヤマトことば』の出版などが目に見える分かりやすい例だね」

「でも、実写版の俳優の演技は2009年中に撮り終わっていたというよ」

「送り手と受け手の盛り上がりにはタイムラグがあるものさ」

「そうか」

「そして、2010年の前半は復活編の余韻で走れた」

「BDが7月発売だっけ」

「うん。そして後半は、SPACE BATTLESHIP ヤマトへの期待感で走れた。なんとノベライズが2種類も事前に出たし、コンビニなどでの宣伝もかなりの勢いがあった」

それは嫌、総括 §

「それは嫌って、ヤマトイヤーに引っかけているのかよ」

「まあ一応はな」

「なら訊こう。この話に否定的な側面は無いのかい?」

「あるぞ。しったかぶりや、アンチの跳梁がけっこう目立った。しかもヤマトアンチだけじゃない。木村拓哉アンチの跳梁もあって、ボリューム2倍だ。木村拓哉というだけで馬鹿にすれば自分の価値をアピールできると勘違いした連中で、ネットは山盛りさ」

「なるほど。それで君はそれを否定したいわけだね?」

「そうでもない。昔からよくある話だからな。今更目くじらを立てることでもあるまい」

「放っておくの?」

「うん。だって、そんな連中は劇場アニメ第1作の時代からずっといるよ。今更つける薬があるかい」

「30年以上経って直らないなら付ける薬もないってことだね」

「むしろ、ヤマトが日本そのものを象徴するタイトルなら、そういう連中の存在は日本の暗部を象徴的に示していると言える」

「なに、その暗部って」

「いろいろさ」

「それじゃよく分からないよ」

「分からなくていいんだ。これは自分で分かるべき問題だからさ」

「うーむ」

ネクスト・イヤーに向けて §

「ネクスト・イヤーに向けて、と書いてはたと気付いた」

「何を?」

「ネクストと言えばThe Next Generationなんだけどさ」

「うん」

「復活編はまさにそう。ヤマトに次の世代の乗組員が乗る」

「そうだね。古代や徳川太助以外はみんな新人」

「でもさ。SPACE BATTLESHIP ヤマトも実質的にそうなんだ」

「ええっ?」

「役名は同じだが、実際に演じている人がみんな入れ替わっている」

「というかアニメから実写になったのだから、違って当たり前だ」

「だけど、同じではない」

「そうか。設定年代が同じでも、人は違うのか」

「だから、エンタープライズDの艦長がいくらカークに似てないと言っても意味がないの同じように、SPACE BATTLESHIP ヤマトには似てないキャストが山ほどいるがそれを問題視することも意味がない」

「性別まで変わっていたりね」

あらためてネクスト・イヤーに向けて §

「ネクスト・イヤーというか、今年だな」

「そうだ」

「干支はウサギだっけ?」

「バニーガール姿の森雪でも想像して楽しむか?」

「佐渡犬猫病院でウサギさんを可愛がる美雪で我慢しておこう」

「なんか、それも無理なく絵になるな」

「動物病院ならウサギがいても違和感無いしね」

「って、そういう話ではない」

「どういう話?」

「うむ。ヤマトイヤーは終了した」

「うん」

「このまま延長戦に入る可能性も無いとは言えないが、基本的にはこれで終わりだろう」

「終わっちゃうの?」

「ヤマトは始まりを告げる船だから、ヤマトの終わりは新しい時代の幕開けを意味する」

「そうか」

「であるからして、我々の任務はいかにしてヤマトを終わらせるかだ」

「えーっ?」

「見苦しい幕引きはごめんだと言うことだ」

「終わらせないという選択はないの?」

「終わりがないことは、それだけで『見苦しい』ことだよ」

「一生ガンプラを作って生涯を終えるガ○ダムファンは見苦しいってこと?」

「さあな。他人のことをとやかく言う気はないよ」

「そうか」

「赤坂サカスの15mヤマトの解体を見て思ったけど、終わらせることも1つの快楽だ。それに始めるためには終わらせる必要がある」

「前向きに終了を宣言したいわけね」

「そうだ。前向きロケット団だ」

「なんでロケット団?」

「だって、ヤマトもいるし」

「コサンジもな」

「コサブロウだ」

終わりの計画とは §

「SPACE BATTLESHIP ヤマトの上映終了の最終回を見届けられるものなら見届けたい」

「うん」

「あとは、SPACE BATTLESHIP ヤマトのBDが発売されるはずだから、それは買いたいと思うな」

「そうか」

「あとは、大クロニクルとかまだ完全に消化し切れていない本もあるので、そのあたりに少し手を付けたい」

「それで?」

「以上だな。最終的に自分で納得したらそこで終わる」

「ここは逆に質問した方がいいな。なぜ、その納得は2011年まで遅延されたの?」

「うん。いい質問だ。実はヤマトという存在は大きく分けると西崎派松本派の分裂があり、1つの事象に異なる解釈がある。しかも、より細かく分けると、もっと解釈は多い。関わった全ての人に解釈があると言っても良い。その状況下では、当事者の誰の発言も鵜呑みにはできない。従って、深層に降りていくには方法論と基礎データが不可欠となるが、それがようやく揃ってきた」

「方法論とは?」

「歴史を研究する方法論だ。属人性を排除して、深層に迫る方法論だ。発言は参考程度に扱い、『その人にはそう見えた』と考える。時間が経過している場合は、記憶違いという要素も加味する。要するに、1次史料重視ということで、そこから離れると正確度は落ちる」

「基礎データというのは?」

「テレビシリーズのシナリオ集は、かなり高い三分冊の全集に含まれていたが、今や古書としてなら単体で割と安価に手に入る。子供の頃は貧乏で買えなかったが、今や貧乏でも気軽に手が出る値段になった。まあ古書だから時期と業者にもよるけどな」

「ふむふむ」

「あと、大クロニクルの出版とか、コンビニ版のひおあきら版の出版とか、そういう事情も大きい」

「大クロニクルはそんなにいいの?」

「当時の生のメモがそのまま掲載されていたりするのはウェイトが大きい。メモを掲載じゃない。メモの写真を掲載だ。何しろ、生に近ければ近いほど頼れるからな」

「ひおあきら版は?」

「出版時期の都合から旧設定が割とストレートに出ている表現になっていると分かってきたからな」

「そうか」

「それに、リアルタイムで買ったロードショー責任編集のさらばのAR台本等を合わせればかなりのところまで行ける」

「行ってどうする?」

「世界の果てを見る。そして納得してその先に行く。それだけだ」

「世界の果て……、どんな世界だろう」

オマケ §

「大クロニクルが見せてくれる世界の果てはセル画の果てだ」

「は?」

「普通、セル画というのは、画面に収まらない範囲は綺麗に塗られていない」

「うん」

「通常、書籍に掲載する際は、そういう部分は含めない」

「そうだね」

「でも、大クロニクルはその部分まで掲載している」

「なんと」

「セル画で表現されたヤマト世界だけではなく、その周囲にある『本来ならカットされるべき不完全な塗り』部分までが収録されている」

「へぇ」

「あるいは、松本漫画のこのコマを参考に、ヤマトのこのシーンが描かれているという話もそのコマを掲載して紹介される。サーシャのカプセルとか、本当に似ている」

「なるほど、そこがヤマト世界の果てというわけだね」

「そうだ。ヤマトとして見える世界の一歩向こうまで進んでいるという意味で、ここが世界の果てだ。これ以上進むと、もうヤマトではなくなる」

「それでも進むの?」

「そうだ。だって、ヤマトの主人公の名前は『進』だからだ」

SPACE BATTLESHIP オマケ §

「毎月1日はTOHOシネマズでは1000円で映画が見られる」

「は?」

「というわけで、SPACE BATTLESHIP ヤマト行ってきます!」

「おいおい。終わる気あるのかね」

オマケ・トリを見た §

「というわけで話を終わる予定であった」

「またそれか。今度は何だ」

「木村拓哉を見かける機会は、実はそれほど多くはない」

「うん。それほどバシバシ露出するタイプじゃないね」

「しかし、見てしまったのだ」

「どこで?」

「紅白歌合戦のトリだ」

「それがそんなに凄いことなの?」

「トリだぞ。そもそも紅白に出るハードルも高いが、トリはそのへんの普通のヒット歌手程度では無理だ。国民的な支持を得た何かが必要だ」

「つまり?」

「だからさ。ずば抜けて凄い何かを持っていないと無理なんだよ」

「そうか」

「そのずば抜けて凄い何かを持った人の1人が、なんとヤマトで主演してくれたのだ。これは思った以上に凄いことかもしれない」

「なるほど」

「復活編は、堂々と現役東京都知事の名前を出して上映されたが、SPACE BATTLESHIP ヤマトは紅白のトリのステージに立てる人物を主演に上映された。もしかしたら、ヤマトというブランドそのものが、とんでもない重さを持ってしまったのではないだろうか」

「重さか。昔から継続しているとあまり感じないけどね」

「それは徐々に重さが増えているからあまり感じないだけだ」

「そうなの?」

「そうだ。だから、重さに耐えられないで潰れてしまう人も多い」

「なんとなく分かる気がする」

「日本人の力をちょっとずつ集めてみんなで支えれば別に誰も潰れることはない。自分の力だけで対抗しようとするから潰される」

「ははは」

「しかし、ヤマトというブランドは日本そのものに直結してしまった」

「紅白歌合戦が日本と直結した文化であるようなものだね」

「考えてみれば日本は敗戦で文化を奪われた。神話が神話として機能しなくなった。そこで、新しい神話が必要とされ、それがヤマトであったのかもしれない」

「新興国のアメリカで、創作された指輪物語などのファンタジーが神話の領域を担うようなものだね」

「そうだ。しかし、この新日本神話はあくまでヤマトだからなれる。無国籍のガ○ダムではなれない」

「まてよ。もしかして武者ガ○ダムなら日本国籍だから神話になれそうじゃないか?」

「残念ながら日本ではなく天宮(アーク)の話なので微妙にずれているのだ」

「ズバリ日本の九州沖から発進するヤマトとは違うわけだね」

「そして、監督も日本の昔を描く山崎貴監督だ。まさに全てがそこにはまる」

「そうか」

「まだまだある。実は『死』も神話化の重要な要素だ」

「古代の死?」

「いや、西崎さんの死だ」

「えーっ!?」

「実は殉教者っていうのは、宗教を後押しする強力なパワーなんだ。死者には誰も勝てない。何しろ、死者にはもう翻意があり得ないんだから」

「それでどうなるの?」

「もし、ヤマトが新日本神話のような大きな存在に育ったとすれば、こう言っておいらはヤマトファンを卒業できる」

「なんて言うの?」

「オレのポケットには大きすぎらあ」

余談歌合戦 §

「しかし、逆に言えば紅白歌合戦そのものも現代の宗教儀式、祭事であると見なすこともできる」

「なるほど。宗教儀式ね」

「であるから、執り行われることに意味があり、見る見ないは本質ではない」

「そうか、紅白を見ないとしても、行われていれば安心を得られる訳か」

「紅白という用語そのものに宗教的なニュアンスもあるし、まあこの結論は必然かな」

「なるほど」

「まあそれはそれとして。全部は見てないが見た範囲は良かったぞ」

「どのへんが?」

「桑田佳祐の後ろでバニーガールが踊っていた」

「……嘘だと言ってよバーニー」

「そうそう、ゲゲゲの女房も大幅に取り上げられていたが、やはり水木流妖怪世界も新日本神話の一角に位置づけられるのだと思うぞ」

「妖怪は昔から日本にいたのではなくて?」

「そうだ、妖怪は昔から日本にいたという来歴ごと後世に生まれたものだ。京極夏彦とかの妖怪研究に触れれば分かる」

「そうか、古くはないのだね」

「他には新日本神話に入りそうなのはトトロかな」

「昔からああいう生き物が日本にはいたという来歴ごと後世に創作された感じだね」

「ああ、そうか」

「何?」

「トトロは実写リメイクの対象になる。たぶんね。それが2010年代の新日本神話のリアリティだからだ」

「SPACE BATTLESHIP ヤマトの後継はむしろトトロが想定できるわけだね」

「とりあえずは、あしたのジョーだけどね」

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