「昨日は映画を見たよ。というわけで、5回目の鑑賞の感想だ」
「よく続くね。同じ映画だろ?」
「馬鹿を言え、繰り返し見ることで見えてくるものもある」
「なるほど」
電車遅延 §
「ぎりぎりで行くのはやはり危険だ」
「なぜ?」
「今日も電車が遅延した。もうドアが閉まっていたスクリーンに入って見たよ。まだ宣伝上映中だったから、映画本編は全部見れたが、サービスムービーには間に合ってない」
アポロ11号 §
「というわけで、間に合った数少ない映画の予告がこれだ」
「なに?」
「凄くリアルなアポロ11号のドキュメント映画の予告が始まって、もしかしてアポロ13号に対抗して、もっといいアポロ11号という映画でも作るのかと最初思ったよ」
「へぇ。でも違うの?」
「実はトランスフォーマー3の予告だった」
「わはははは」
「のび太の宇宙小戦争以来の衝撃だな」
「英語の予告っていうアレだね」
L5で見る §
「ラグランジュ5?」
「ラグランジュ5から見るSPACE BATTLESHIP ヤマトという光景を堪能した」
「ホントかよ」
「嘘嘘。たまたま座った座席がL5という番号だっただけ」
真田と別れ §
「見落としがちだが古代と真田の別れのシーンで、古代の演技がいい」
「みんな喋ってる真田の方を見てるシーンだね」
「でも聞いている古代の演技もいいのだ。目は髪の毛で見えないから全身で演技している」
「目の付け所がディープだ」
ドリルミサイル §
「ドリルミサイルが命中する瞬間、別の角度からヤマト本体も攻撃されていて逃げられないように描写されている」
「みんなドリルミサイルを見て見落としがちな描写だね」
ミサイル60 §
「相原の報告はミサイル数およそ60。アニメでも太田だがやはり60。ちゃんと数が合ってる」
「見事だ」
さらば偽装 §
「実はこの映画最初から最後まで、さらば宇宙戦艦のリメイクを狙っていたが、それを第1作として偽装していたのではないか、という疑いが出てきた」
「どうして?」
「終盤だけでなく、序盤から奇妙な類似が多いからだ」
- ヤマトの私物化
- 私物化を容認する藤堂 (さらばでは古代は勝手にヤマトを出航させたが、SPACE BATTLESHIP ヤマトではあれを私に下さいという)
- 当初嘘をつく藤堂 (さらばでは古代の敵のふりをし、SPACE BATTLESHIP ヤマトでは放射能除去装置という嘘をついた)
- 敵に遭遇するのは、最初のワープ前ではなく、最初のワープ後
- 基本的に通信文が来るだけ (SPACE BATTLESHIP ヤマトの場合、整合性のため、エンジンの設計図も来るが)
斎藤 §
「斎藤は、最初にデスラーが乗り移って、不動の姿勢で起き上がる」
「うん」
「でも最後に真田の前で不動の姿勢で倒れる」
「そうか。この2つのシーンが対になっているんだ」
「しかも、古代に借りを作って返しているんだ」
相原かっこいい §
「無理でもやります、とワープ計算を引き受ける相原がかっこいい!」
「男を殴ってばかりの森雪よりいいわけだね」
カーゴで相原より手前の佐々木 §
「第1艦橋の配置でも相原が前なので、たいてい相原の方が目立つが、最後に退去するカーゴ内では逆だ」
藪の台詞があったか? §
「徳川の『強制注入機作動』のあと、『強制注入機作動します』と後ろで復唱する男が藪で、これが藪の台詞なんだろうか」
最後の第1艦橋の雰囲気がいい §
「デスラーが来たあとの第1艦橋の雰囲気がいいことに気付いた」
「そうか」
「特に、古代が最後の手段を決意したあとね」
見ている真田 §
「意外と、台詞が無く真田がその場を見ているというカットがいくつもあった」
「真田の視線は意味があったということだね」
「しかも。青い真田が居なくなると、代わりに青いデスラーが来る」
古屋の最期 §
「見ているとやっぱり柿崎だよ」
コスモゼロ §
「コスモゼロが零戦ではなく零式水上観測機ではないか、という話を昔書いたが」
「うん」
「実は更に気付いた」
「何?」
「布張りの旧式複葉機はかえってレーダーに捕捉されないから、ステルスと言えるのだ」
「ええっ?」
「実際の零観はほとんど金属製らしいのだが、木と布で作った旧式機の方がステルス性能を持つという逆説はあり得、そのあたりのニュアンスが投影されている可能性もある」
観客 §
「観客はけして多くはないが、上映をすぐ取りやめる水準でもなかった」
「まだもうちょっと続きそうな感じ?」
「そうだな。5分や10分で無くなるものでもあるまい、というレベルだ」
売店 §
「売店でのヤマトグッズの総量はもう多くないが、まだ割と目立つ良い場所にまだあった」
「そうか。扱いはいいね」
「相変わらずSPACE BATTLESHIP ヤマトとアニメのヤマトのグッズを並べてあった」
「やはり両方ニーズがあるわけだね」
全体的な感想 §
「それで君は同じ映画を5回も見て今回は違う感想があったかい?」
「あった。これだからやめられない」
「どのへんが?」
「スクリーンの一番後ろの席だったから、映画そのものをかなり全体的に見渡せた気がす。しかし、細部を詳しく見るには前の席の方がいい」
オマケ §
「ラグランジュ5?」
「そうさ。ラグランジュ基地のチーム古代の5人が揃ってラグランジュ5というのさ。フィンガー5に対抗して歌手デビューだ。丁度女が1人ってのもフィンガー5と同じだし」
「で、編隊で飛ぶときのフォーメーションは?
「フィンガー4」
「嘘付け!」
「って、今気がついたけど、L5でラグランジュを連想するのは間違って無かったな」
「ははは。チーム古代はラグランジュ基地だからね」
「よし、SPACE BATTLESHIP ヤマトはL列の座席で見ること推奨!」
「意味は無いけどね」
「Lはラブリー! LはLOVEのL!」