「タイトルが意味不明だ。なんでSPACE BATTLESHIP ヤマトの話なのに、スターウォーズなのだ?」
「まあまあ。理由はあとで説明するよ。それより大切なことがある」
「なんだい?」
「昨日は、さるヤマトファンの集まりにお呼ばれして参加してきた。非常に素晴らしい充実した1日であった」
「その話をしたいんだ」
「残念ながらノーだ。中身は一切シークレット」
「なんだそれは」
「プライバシー情報とかいろいろ問題があるから語れる境界線が明確ではなく、結果として何も語れない」
「むむ。そう言われると質問できないな」
「まあ、非常に簡単に言えばビックリ仰天であった」
「なぜ?」
「本質的においらは、ヤマトファンの集団というものを上手く意識できないのだ」
「どうして?」
「孤独期とブーム期しか知らないからだ」
「どういうこと?」
「孤独期というのは、極小数の例外を除き、他に誰もヤマトファンがいない状態」
「うん」
「ブーム期というのは、クラスの過半数の人間がヤマトを語ってしまう状態」
「そうか。どちらも状態でもヤマトファンだけの集団ができるということが分からない訳か」
「そうだ。でも、参加した人間が基本的にヤマトファンであり、ヤマトネタを飛ばしても問題ないというのは極めて面白い。はっきり言って直接面識のある人間は0人であったが、コミュニケーションには何の不自由もなかった。これは驚きだ」
「驚いてるのは君だけだろ?」
「かもな。ヤマトパーティーとか、ファンクラブとか、そういうのを経験してる人たちからすれば当たり前の状況だろう」
「ところで、それは本題ではないだろう?」
「そうだ。本題に入ろう」
浴びるほどスターウォーズを見る話 §
「浴びるほどスターウォーズを見る話ってなんだい?」
「うん。昔スターウォーズが最初に公開された頃、雑誌にアメリカにはスターウォーズを50回見た人がいるという話が載っていた。ちなみに、スターウォーズというのは現在のエピソード4相当だ」
「50回ってのは凄いな」
「だから、おいらもヤマト50回見てやると思ったけど、結局無理であることが分かった。1日1回見ても50日掛かる。50回分の映画代も必要だ」
「確かにね」
「50日間上映が続くかも怪しい」
「まあ、そうだね」
「当時は、入れ替え制ではなかったから2回3回と粘るという手もあるが、その手を使っても厳しすぎる」
「そうか」
「そういう意味で、いくら時間にゆとりがあっても、1本の映画を10回見るのも難しく、現実的にはせいぜい5回ぐらいだろうと思った」
「普通の人なら映画は多くても週に1回ぐらいが限界かな。一ヶ月ロードショーが続いたと仮定すると4~5回だからまあ妥当な線だろうね。他の映画を見たい週だってあるだろうから、そこまで行くかどうかも怪しい」
「おいらがSPACE BATTLESHIP ヤマトを既に6回見ているのはかなり多い方だと思う」
「現実的にはそうだろうね」
「ところがどっこい。違うんだな」
「ええっ!?」
「実は、最初に書いた集まりで、20回見たという人に出会った」
「ええっっ!?」
「しかも、更にその人の知り合いは30回見たそうだ」
「ええっっっ!?」
「スターウォーズの話はロングラン上映が前提と思われるので、SPACE BATTLESHIP ヤマトの30回は実質的にスターウォーズの50回に匹敵すると思って良いと思う」
「たまげた」
「6回も見てるおいらは、かなりの非常識人間だと思ったら、まだまだ赤ちゃんレベルだった。上には上がいたよ。しかも桁違いだ」
「ハイハイ、分かりましたよ」
オマケ §
「実は前から『浴びるほどスターウォーズを見る話』というアイデアメモはあった」
「うん」
「だから、20回30回という話を聞いたのは衝撃であった」
「どうして?」
「結論がひっくり返るからだ」
「それで慌てて書いたんだね」
「だって、10回だって既に限界レベルだと思うぞ。それを超えるのは難しいだろうと思い込んでいた」
「限界は超えるためにあるってことだね」
「耐えろしごき、超えろ限界、力試すにゃ丁度いい」
「いや、しごき関係無いって」