全般的に §
「さて3月が来てしまったぞ」
「うむ」
「いつまで続くんだ、と問うのは不毛らしいな」
「そうだ。いつまでかは分からないが終わりはある。そういう計画を既に立てている」
「いつかの時点で終わるわけだね」
「そうだ。もちろん、1年後ということはあり得ない。もっと遙かに手前の時点で終わる」
「この先は残務整理という感じなのかな」
「いや、けっこう大ネタも残ってる感じだ」
「じゃあ、まだ期待して良い訳だね?」
「期待の中身にもよるがな」
「中身が大きいか小さいかは読む人次第ってことだね」
DVD §
「Amnazonのここを覗いたら『この商品が注文可能なった際にお知らせEメールをお送りします。』ということだったので、登録しておいた」
「まだ先の話っぽいね」
「しかし、発売前に確実に情報が入る径路は確保した」
まだ聞いてるサントラ §
「実は予想外のことが1つある」
「なに?」
「SPACE BATTLESHIP ヤマトのサントラのヘビーローテーションは映画終了に伴い終わる予定であった」
「そろそろ飽きる頃だしね」
「ところが、今でもかなり聞いてる」
「えっ?」
「手持ちCDをたくさん入れたジュークボックスよりこっちの1枚の方がいい」
「おっと。それは意外だ。飽きないの?」
「そうだ。飽きが来ない良い音楽だ」
「どこが好き?」
「波動砲発射の特に後半」
「どのへんが?」
「リズミカルに音階が行ったり来たりするところや、ヤマトのテーマが限界まで解体されて別の何かになる寸前まで行くのがいいね」
幻としてのアニメブーム §
「結局、SPACE BATTLESHIP ヤマトには、はまった。凄くはまった。おそらく同世代だからはまった」
「同世代?」
「監督と同い年」
「でも、年齢が同じっていうのは根拠として薄弱だ」
「それだけじゃない。もっと思想的に同じ世代だ。年齢が同じでも思想的に世代が違うこともある」
「思想?」
「アニメブームを信用しないという思想だ」
「は?」
「おそらくそこが共通している」
「説明してくれ」
「この世代は浴びるほど特撮や映画を見ることができた」
「うん」
「そこから見て、ヤマトは面白かったから肯定する」
「アニメだからではないのだね」
「そうだ」
「ではアニメブームは?」
「一過性の流行。社会の気の迷いと感じられる」
「そうか」
「だからおいらは常に『ブーム終焉の時』が来ることを信じて疑わなかった」
「それは当たり前に思えるけど?」
「そうじゃない。もっと若い世代はアニメが滅びる日など考えたことも無い」
「そこに世代のギャップがあるわけだね」
「であるから、山崎貴監督もおいらもアニメ業界に行かない。そこは一生を過ごせる場所では無い、と考えられるからだ」
「そう考えてどうなるの?」
「結局、偉大なる年上世代がいるから新しいことに手を出すしか無い。それがコンピュータだ。そして、山崎貴監督はVFXを選んだ。おいらも映像は関係無いが別の意味でパソコン絡みの仕事を選んだ」
「むむ。そこに共通性があるのか」
「そうだ。おそらく『アニメブームを信用しない』という思想性の行き着く先にSPACE BATTLESHIP ヤマトがあり、それはおいらにも納得のいく中身であった」
「でも、それはSPACE BATTLESHIP ヤマトの善し悪しでは無く、君との相性問題だろう?」
「その通りだ。相性問題である以上、誰でも同じ感想を持つとは限らない」
「ならば君は相性において全てのアニメの上位にSPACE BATTLESHIP ヤマトを位置づけているのかい?」
「むろんだ」
「それは、全てのアニメのヤマトよりもSPACE BATTLESHIP ヤマトを上位に位置づけているってことになるぞ」
「その通りだ。解釈として間違っていない」
「なんと」
「何度も言うが、ヤマトはヤマトであるから面白い。アニメだからではない。そして、アニメでは突破できない表現の限界がある」
「なるほど。何となく言わんとするところがわかるよ。つまりアニメでは突破できない世界も既に見て知っているということだね」
「であるから、アニメの映画版でカットされた通信エピソードはSPACE BATTLESHIP ヤマトではカットされていない。見ている場所が近い証拠だ」
復活編の問題 §
「君はヤマトの描写に限れば復活編の方が上手いと言っていたよね」
「うん」
「それなのに、SPACE BATTLESHIP ヤマトを全てのアニメのヤマトの上位に位置づけていいの?」
「復活編のヤマトは実際にはアニメじゃなくてCGだからな」
「ぎゃふん」
ブレイヴの問題 §
「2011/02/27のブレイヴは、焦った若者が領地を賭けたバトルに出てしまい、根性を見せるだけで格の差で負けてしまう話であった」
「そうか」
「かつて、レプリカのバトルフィールドで、本物はこの10倍痛いと言われていたが、実際に本物に立つと10倍なんてものじゃないと実感する」
「それで? ヤマトに何の関係があるの?」
「話としては要するに、弁当を持っていった土門が坂巻キャップに主砲を撃たせてもらえるが、上手く撃てずに古代に怒鳴られる。その話を10倍痛くした話だと思えば間違って無いだろう」
「10倍痛いのか」
「夢多き若者はいかに甘っちょろく、根性がいくらあっても勝つには十分ではないということだ」
「でも若者は納得しないよね」
「そうだ。納得しないで勝てるはずだと信じて勝つために努力する。その先に本物の実力がついてくる」
ブラックアウトの問題 §
「時代錯誤にもラストレムナントをやっている」
「うん」
「そこでブラックアウトという術法が出てくる」
「そうか」
「しかし、ブラックアウトと言えば思い出すのはシャンゼリオンの敵の変身のかけ声だ」
「シャンゼリオン?」
「アニメ全盛期に珍しく面白かった特撮だ」
「どんな中身?」
「仮面ライダーアギトを10倍お馬鹿にした中身だと思えばいいだろう」
「わはは」
「闇の種を食べた速水克彦の肉体は、戦士として生まれ変わった。そして梅干しを食べることにより、その戦士としてのパワーが発現するのだ。闇の種に含有されていたダーク・グレタミン酸は、梅干しに含まれる塩分と結合して速水克彦の血液の中を駆けめぐる。そして血液の中で練られていたチヌ第一物質が速水克彦の脂肪分によって分解され、タイロミンとデジタミンに分かれるのだ。一方デターミントはリンパ液に結合して、カチルダ酸とノバ粘液とサルマドンとマグールトドータミンを作り出す。この際ノバ粘液は体温によって分解され、消滅するが、その残滓がカチルダ酸に結びついて核カチルダ酸に変化するのだ。そして、核カチルダ酸とサルマドンによって生成されたカッサノ蛋白質により、速水克彦はザ・ブレイダーであった記憶をなくすのであった」
「つまりどういうこと?」
「忘れていたんだよな。ああいう世界のことを」
「SPACE BATTLESHIP ヤマトが思い出させてくれた?」
「いやラストレムナントが思い出させてくれたが、もちろんSPACE BATTLESHIP ヤマトへと続く道だ。新たに知ったというよりも思い出したのだ」
「それでどうするの?」
「おいらも古すぎる常識を脱ぎ捨ててバージョンアップのときだ」
どうでもいい余談 §
「どうでもいいけど、シャンゼリオンに出てきた怪人はいずれも変だが、箸袋集めのコレクターのマニア怪人までいたんだよな」
「なんじゃそりゃ」
「割り箸を入れる紙の袋だよ」
「いやそう意味じゃ無くて」
「それからすれば宇宙戦艦の中で日本酒の酒瓶を持ってうろうろしている佐渡先生がいても突飛じゃ無い」