「はたと気付いた。ヤマトの波動砲、ほとんど敵艦を撃たない」
「えっ?」
「切り札の兵器なのに、ほとんど敵を撃たない」
「どういうこと?」
「ざっとリストしてみよう。即座に正確に思い出せる範囲として第1シリーズ、さらば、新たなる旅立ちをリストアップする」
- 浮遊大陸(敵基地)
- コロナ (アルファ星)
- バラノドン特攻隊
- 人工太陽 (バラン星)
- 海底火山脈 (ガミラス星)
- ゴーランド艦隊 (テレザート星)
- 白色彗星
- プレアデス
- イスカンダルの邪魔になる天体 (カットかつ不発射)
- デスラー艦ごとゴルバ (不発射)
「ここで明確に敵艦と呼べる相手に撃ったのはゴーランド艦隊とプレアデスだけなのだ。辛うじて浮遊大陸は敵の軍事施設があるから敵ではある」
「うん」
「人工太陽や白色彗星は人工物ではあるが、敵の軍隊そのものとは少し違う」
「ということは何だろう?」
「ヤマトの波動砲は起死回生の逆転兵器ではあるが、決戦兵器ではない。そもそも決戦ではあまり効果を発揮していない」
「むぅ」
「実は、決戦では決死隊が乗り込んで逆転というパターンが多い」
- 冥王星では決死隊が乗り込んで反射衛星砲を爆破
- 宇宙要塞には古代と真田が乗り込む
- 七色星団ではドリルミサイルに真田とアナライザーが乗り込む
- 都市帝国では古代らが乗り込む
「じゃあ、これってどういうこと?」
「命だよ」
「は?」
「生きている人間こそがヤマトの決戦兵器だってことだろう。波動砲よりも強力なね」
「それはびっくりだ」
「おいらも今更に気付いてびっくりだ」
さらばでも §
「反物質の私の身体がお役に立つでしょう」
「テレサに突っ込まれたらどんな巨大戦艦だろうとお陀仏だ」
「テレサの命が最終兵器」
2でも §
「反物質ではない私の身体がお役に立つでしょう」
「結局、反物質関係ないんかい!」
「でも、テレサの命が最終兵器であることは同じ」
新たなる旅立ちでも §
「最終兵器は、デスラーの命だ」
「私ごと撃て、古代!」
「でも、真の最終兵器はスターシャの命だ」
「ひ~。恐ろしい!」
IIIでも §
「土門は死すとも地球は死なず」
永遠にでも §
「波動砲でとどめをさす永遠にでも、敵地に深く入り込んだサーシャがいたから敵を倒せた」
「なるほど」
「従って、決戦兵器はやはり人だ」
完結編でも §
「完結編でも最後の切り札となるのはデスラーという人になるはずであったのだ」
「なるほど。最後に助けに来るデスラーこそが最大の切り札ってことだね」
「実は重水さえ運べればヤマトである必要は別になかった。そこにヤマトしかなかったから自沈しただけだ。切り札とまでは言えない」
「でも、思いがけないタイミングで助けに入るデスラーは切り札と言えるわけだね」
2520でも §
「もちろん、マーシィが最終兵器なんだろう。きっと」
復活編でも §
「第3艦橋がBH内で外壁にこすれて壊れちゃって、第3艦橋勤務の女の子、ピンチだぜ!」
「ショックで倒れてなんかイメージを見ちゃう真帆ちゃんがヤマトの最終兵器だね」
SPACE BATTLESHIP ヤマトでも §
「結局敵艦は1回しか波動砲で撃ってない」
「クライマックスは生身で突入だね」
「真田と古代の命が最後の武器だ」