「置き去りにした仲間を迎えに行く話はヤマトには無い。辞表も前回出した。さすがにもうヤマトを連想するネタも無いだろう」
「そうだね」
「そう思って見ていたら不意打ち的にやられた」
「何?」
「倉持はん=木村拓哉=古代進がドックに入っている宗谷=ヤマトの暗い一室に入ると、それからパッと明るくなるのだ」
「第1艦橋かよ」
「いやーあれは不意打ちだった」
「ドック入りしているヤマトの暗い第1艦橋に入ると明るくなるっていうのはヤマト的な定番だものね」
「しかし、さすがにそのあとは何となくそれっぽいムードはあっても明確にそれというものはない。たとえば、熱血漢の主人公と相棒の理知的な奴が最後の会話を交わしているのはSPACE BATTLESHIP ヤマト的だが、身体を張って守ったのは古代じゃなくて島の方だし、SPACE BATTLESHIP ヤマトとは微妙に違う」
「そうか」
「まあ、そうそうヤマトは連想できないよな、と思って間もなく終わりという時間に達した」
「うん」
「そこで、開いた口が塞がらなかった」
「何?」
「宗谷に乗り込む倉持はんの服が赤かった」
「倉持はん=木村拓哉=古代進は赤なんだね?」
「そうだ。赤いんだ」
「シャアみたいに?」
「せっかく人がいい気分なのに、ぶち壊すなよ。せめて赤い仮面のV3」
「V3ならいいのかよ」
「前日に劇場で赤い仮面のV3も見たばかりだし」
「じゃあ、ヒートメタルの半分も赤いってことでOK?」
「やっぱり、倉持はんの赤のインパクトが最大」
「やっぱりそこか」
「それがヤマトという船に乗り合わせたものの宿命だからだ」
オマケ・鎖をちぎれ! §
「犬の首輪の鎖が氷に挟まれて動けなくなるシーンがあったが」
「それで?」
「なんか鎖がロケットアンカーみたいと思った」
「岩にぐさっと入れてヤマトを固定したアンカーみたいに見えるわけだね」
「だからさ。反射衛星砲で撃てば良かったんだよ。鎖が千切れて自由になれる」
「というか、氷の海に真っ逆さまに落下だろう?」
「全艦潜水艦行動準備! 艦を回転させて第3艦橋で指揮を執る」
「犬にそれを求めても無理」
オマケよ永遠に §
「匂わせるという意味では」
「意味では?」
「兄貴の奥さんがヒロインだ。それに見合いをするなというのは、ヤマト的に言うと兄さんの惚れた相手と結婚を匂わせることになる。つまり古代進とスターシャなのだ」
「でも無理。ヤマトの場合、スターシャが先に死んでいる」
「なので、兄貴より後から死んだサーシャ(2代目)が対象になると思うなら、古代とサーシャ(2代目)のカップルは奇異では無い」
「『おじさま~』『はぁ~い、おじさんはここですよ~』」
「なんかそれは違うぞ。ともかく古代とサーシャのカップル的なものだと思えば、ヤマト的に奇異では無い」
「つまり、本命のヒロインである犬達は南極でアルフォン少尉に誘惑されてピンチなんだね?」
「いや、ヒロインじゃないし、アルフォンもいないって」
アルオマケ §
「いやー。話は変わるが、いないはずのアルフォンもいないくせに笑いが取れるとは、お笑いの相性最高」
「アルフォン好きだね」
「うむ。アルフォンスより好きだ」
「アルフォンヌ先生より?」
「うーむ」
「悩むな!」
オマケギャグ §
「南極に行けることになった倉持はんが子供相手にギャグを飛ばしているのは、まさにSPACE BATTLESHIP ヤマトの酒を飲んでいるシーンを彷彿とさせるよな。いいキャラクターだ」
「それはいいこと?」
「平然ととぼけたことを言って笑いが取れる才能はいいな」
「しかも、突然言うね」
「そうそう。苦難に必至に耐えるキャラクターだけど、ふっと笑いを飛ばしてくれると印象2倍」