「御徒町から秋葉原に歩いている途中で、変な店に出会った。シャッツキステというらしい」
「何が変なの?」
「私設図書館を自称している割に、ボードゲーム部について、とかいう張り紙があったりする。メイドが朗読することもあるようだ」
「変だね」
「しかし、いちばん変なのは『芦田豊雄 回顧展』という文字まであったことだ」
「そうか」
「しかしだな。経歴の説明が凄い」
『サイボーグ009』『魔法のプリンセスミンキーモモ』『魔神英雄伝ワタル』『魔動王グランゾート』等のキャラクターデザインや、東映動画作品、サンライズ作品などを数多く手掛けられ(以下略)
「うわ。なんか新しいぞ」
「ヤマトはおろか、ダイアポロンまで綺麗さっぱり出てこない」
「ダイアポロンカリスマなのに」
しかし §
「しかし、イベントとしてはマニアックである」
「どうして?」
「フシギリをしっかり再現してメニューとして提供するのは、ヤマトカクテルを実際にメニューに入れるようなものだろう」
「フシギリ?」
「ワタルネタだな。だいたい、イベントを支えるファン層が見える。ワタル系の少年に夢中になったお姉様系」
「ヤマトファンじゃ無いってことだね」
「ダイアポロンでもない」
「ということは?」
「おいらの出番はおそらく綺麗さっぱり無いだろう」
オマケ §
「交差点でいきなり『マシン英雄伝!』と叫んでも慌ててはいけない。『渡る』と言いたいだけである」
「は?」
「というネタを考えていた」
「どこがヤマトと関係あるねん」
「ワタルはヤマトの演出助手だった井内秀治監督作品だ」
「ぎゃふん」
オマケ2 §
「結局、ワタルに夢中の人たちもヤマトの子らの一種なのかもしれない」
「こらこら」
「でも、きっとメトセラの子らではないと思う」
「誰だよメトセラさんって」
「世界的に有名な人気キャラなのに」
「どうして人気なの?」
「長命だからかな」
オマケIII §
「御徒町から秋葉原に歩いている途中で、変な店に出会った。シャッツキステというらしい」
「君も変だよ。なんで駅から駅に歩くんだよ」
「一駅だし」
「でも、普通は電車に乗るだろ」
「一駅ぐらいは平然と歩くぞ」
「そこが人としておかしい」
「だってほら。遊星爆弾が万一落ちて交通機関が止まったら、歩いて帰るしか無いじゃないか。そのためのトレーニングさ」
「2199年に備えるには早すぎだろ」
「ちちち。遊星爆弾は2199年よりも数年早くから落ちてくるんだ」
「どっちにしても君は生きてないよ」