「忙しくて時間が無い」
「無いのになんで映画を見たのだ」
「これだけは見ておくと広言したので、かなり無理をして見たのだ。そういう事情が無ければ飛ばしたかも知れない。というか飛ばしてる映画多数だ。ゾンビアスとか。他にもけっこう気になる映画がある」
「えー」
「あとは、今日が1日でTOHOシネマズは1000円日」
「そこかい」
「でも2Dで見た」
「なぜ3Dじゃないの?」
「メガネがうるさいし、無理に3Dじゃなくてもいいや的な気分だし、何より上映回数の都合。2Dの方が上映回数が多くて時間のニーズに合った」
感想 §
「見所はF86Fブルーインパルスと国鉄色キハ58系と0系新幹線かな」
「おいおい」
改めて感想 §
「基本的にみんな真剣で本気だけど、それゆえに笑えるのがいいね」
「そうか」
「街の風景も昭和30年代っぽいよ。よく描いてある」
「メインヒロインが可愛い自動車の修理工というのもいいね」
もっと感想 §
「でさ。作家先生はオヤジの秘密を知り、義理の息子にオヤジと同じ事をやろうとするがオヤジほど上手くできず、底を見透かされてしまう。そのダメダメっぷりがいいね」
「そこがいいのかよ」
もっともっと感想 §
「ラブラブ婚前旅行。伊豆の方に行くのだと思ったら、どう見ても車の進行方向が海から見て逆。何というミスかと思ったら、実は千葉の方に行っていたわけで、ミスじゃなくて伏線だった」
「そんなところを見てるのか」
まとめ §
「それで、面白かったの? どうだった?」
「その点は文句なく面白かった」
「面白かった理由は?」
「たった1人の主人公がいない群像劇なので、どこでどう話を落とすか見えにくいので、飽きが来なかった。どこでどう終わらせるのか最後まで分からなかった」
「それで?」
「次は、ALWAYS 三丁目の夕日EXPO'70を頼む」
「ひ~」
個人的な感想 §
「でさあ。映画の中で1964年に産まれた子供は自分と同い年なんだよ」
「えー」
「だからそのまま成長して1970年に大阪行って万博を見ると自分と同じ目線で万博を見ることになる」
「ひ~、プライベートすぎる感想だ」
裏の感想 §
「さて、裏モードに入る」
「何だよ裏モードって」
「いや。正確に言うと、この映画がA面で、ジブリのコクリコ坂がB面という感想」
「なぜだよ。関係ないだろう」
「コクリコ坂が1963年。この映画が1964年。連続した時間を扱っているんだ。どちらもオリンピック直前の熱気に触れていて、ある意味で同じ世界を共有しているのだ」
「それで?」
「それだけじゃない。実は多くのモチーフが共通しているんだ」
「どういう意味?」
「原作のコクリコにいた男性医師の北斗さんはどこに消えた?」
「映画コクリコ坂だと女医になるんだよね」
「実はこの映画に若いハンサムの男性医師がいたのだ。おお、ここに男の北斗さんがいた!と思いながら見ていた」
「それだけだろ」
「違う。実は少し軸をずらすと似ている要素が多い」
- 芸術家(三丁目=作家、コクリコ=画家)
- 噂好きの女 (三丁目=タバコ屋、コクリコ=下宿人)
- 技術職の若い女 (三丁目=自動車修理工、コクリコ=左官屋の娘)
- 制服 (詰め襟とセーラー)
- 学生の音楽 (三丁目=バンド、コクリコ=合唱)
- オート三輪
- 若い二人が移動するラスト・しかも場所は海
- TVを見ることに特別な意味がある
「まだ他にもあるかもしれない」
「これは、三丁目がコクリコを真似したと思えばいいわけ?」
「そうとも言えない、三丁目はシリーズの最新作であり、過去のシリーズの約束が映画コクリコに先行する」
「じゃあ、コクリコが真似をしてるの?」
「そうとも言えない。コクリコ坂の原作や企画はかなり古いもので、映画三丁目シリーズに遙かに先行する」
「じゃあ、どっちがどっちなんだよ」
「たぶん、偶然。設定と発想が似ているので、似通った部分が出てくるのだろう」
「そうか」
「ただし主要登場人物の年齢層が違うので、メインとなるストーリーはまるで違う」
「コクリコでは恋愛が軸だが、三丁目では出産が軸になってしまうわけだね」
「そうだ。もし強引に盗作して高校生の出産がテーマになったりするとまた違う世界に行ってしまう」
「ひぇ~」
オマケ §
「そういえば、たまたま数日前に買ったビリー・バットも東京オリンピックなんだよー。テレビ見ててアベベが走っていたりするんだよ」
「ひぇ~」