「突然恐ろしい事実に気づいた」
「なんだよ」
「自分のこういうところ」
- ジオラマは戦車すら不要。一服するおっさんのヴィネットだけで成立する
- 人が見える模型は良い模型。大きくはっきり見えると良い。皮膚感覚で模型が分かる (人が見えないスケールでもできるだけ人の息吹を入れる)
- だからメカは小さい方が良い。それだけ比率として人が大きくなる
- シャーマンは比較的背が高く小ぶり
- ソフトスキンは良い。戦車よりジープ
- 最近、美少女フィギュア作ることが多い
- タミヤの人形改造コンテストは山口百恵が印象に残る
「これがどうした」
「それぞれ別の理由付けが存在すると思っていたのだ。たとえば、ジープは大塚さんの影響とか」
「うん」
「そうじゃなかった」
「えっ?」
「だからさ。模型の趣味は飛行機からスタートして最終的にメカは不要、人がいれば良い、という境地に達したわけだ」
「人がいればそこで理解しやすくなって感情移入しやすくなるわけだね」
「そうだ。その際、実はおっさんである必要は無い。子供の頃、既にドイツ兵が改造されて山口百恵になる世界が見えてしまったからだ」
「まさか。飛行機からメカを除くとおっさんが残り、おっさんですらなくていいと思えば美少女でも構わないわけで、だから美少女フィギュアが増えるのか」
「そういうことかもしれない」
「それは、言い換えれば『美少女ですらなくていい』とも言えないか?」
「そうだ。組み立て練習用に美少女フィギュアのキットが大量にあったので作っているが、実は美少女でなくても構わないといえば構わない」
「ホントかよ」
「幽遊白書の桑原は既に塗ったぞ。凝った塗りではないが」
「ひ~」
「あと幽遊白書の野郎フィギュアは2体ある。幽助と鞍馬だな」
「でも、やっぱり女の子の方が良くないか?」
「まあそれはそうだ。女の子の方が作っていて色気がある」
オマケ §
「だからさ。模型の趣味は飛行機からスタートして最終的にメカは不要、人がいれば良い、という境地に達したわけだ」
「それがどうした」
「子供の頃、図書館に通ってそこにあるSFっぽい児童書を全部読んだ」
「本は模型じゃないだろ」
「いや。その時に分かったことがある」
「なんだよ」
「自分はメカが好きだと思って、メカが活躍する小説が読みたいのだと思っていた。しかし、実際は筋肉ヒーローが活躍するバローズ的な野蛮な世界の小説の方が面白かった。人がちゃんといれば、メカは不要と分かった」
「どういうことだよ」
「だからさ。小説の趣味はメカからスタートして最終的にメカは不要、人がいれば良い、という境地に達したわけだ」
「ひ~」
「模型も同じ構造だった、ということだ」