「この地図がどうした?」
「うむ。いろいろ計画線が描いてあるのだが、井の頭線も描いてある」
「それで?」
「しかし、井の頭線に関しては以下の2つの大きな問題があるのだ」
- 吉祥寺付近は描かれていない
- 描かれている部分を直進すると、吉祥寺には行かず、井の頭池の南岸を通って三鷹方面に行ってしまう (玉川上水に近い)
「答えは判ったかい?」
「おそらくこれだ」
井の頭線再び!かつての「幻の支線計画」を追う(2) より
しかし当時の計画は東松原駅からさらに西北西をめざし、下高井戸駅付近を抜けて、玉川上水に沿う形で、杉並区上高井戸や国学院大学、三鷹市井の頭付近を抜けて、井の頭恩賜公園の南側を回り込んで向きを変えて、御殿山付近を抜けて吉祥寺駅に至るルート、現在の井の頭線のルートの南側を抜けていました。
「つまり、終着駅はやはり吉祥寺?」
「その通り。単純に井の頭公園の南側を抜けて、そのままでは三鷹に行ってしまうから大回りして吉祥寺につないだわけだ」
「問題はどこにあるわけだ?」
「吉祥寺付近は地図に残らないことが多く、計画線が描かれた地図でも省かれることが多い」
「計画線が描かれた地図を見るのは初めてではないが、そこまで描かれた地図が見ていないわけだね」
「この問題で悩ましいのは、終着駅は同じなので同じような経路と思い込みがちなところだな」