「悪戦苦闘したので、その結果のメモだ」
「対象は何?」
「これだ」
「これは何をするもの?」
「Azureのテーブルに対して、CRUDするUIを作ってくれる」
「チュートリアルが一応付いているようだけど。サンプルソースもあるようだね」
「それが普通にやると上手く行かないので、かなり悩ましいのだ」
「えー」
「自分が発見した注意点を以下に列挙する」
- テストする際は、AzureのコンピュートサービスのプロジェクトをASP.NET MVCで作成すること。(AzureではないただのASP.NET MVCプロジェクトは不可。この条件を満たさないとスキャフォールディングが失敗する)
- 英語版の環境で実行すること (日本語カルチャでは単語を複数形にできないので、スキャフォールディングが失敗する)
- Kendo前提 (使用できるUIフレームワークは限定的)
- データ記録に使用するクラスは引数無しのコンストラクターと、引数に1つだけ取るコンストラクターが必須。省略するとスキャフォールディングは上手く行くがビルドできない
- .NET Framework 4.5.1に切り替える (4.5のままでは一部の必要モジュールが入らない)
- Azure Table Storage Scaffolderそのものはnugetでは入らない。【ツール→拡張機能と更新プログラム】を使うこと
「それで結論は?」
「ただ単にCRUDするUIが欲しいだけなら手間が掛かりすぎるので、ちょっと自分には敷居が高いかなあ。問題は多いが、特に日本語カルチャではスキャフォールディングできないのは致命的」
「それは……厳しいね」
「まだバージョンが若いし、まだまだこれからの技術なのだろうけど、こちらは我が道を行こうかと思っている」
「それはどうして?」
「UIの自動生成というのはね。実は【りすと亭】を開発した10年以上前に確立しているのだ。まだ洗練はされていないけれどね。今作り直せばもっといいものが作れる。リフレクションを解説する本まで書いた今となっては、既存のクラス定義から読み書きするUIを生成するなど簡単なことだ」