「急にバトル展開になったね。ほとんどバトル」
「Apple-IIに接続可能なゲームコントローラーはパドルだ!」
「それは違うから」
「なんでバトル展開になったか分かるかい?」
「なぜだ?」
「重大な打ち明け話が始まろうとしていた。だが、まだそれを全て明らかにする時ではない。話をうやむやにするにはどうすれば良いか。バトルだ」
「でもさ。それじゃ裏切られたと思う読者も多いと思うよ」
「だから、様々なヒントを臭わせる」
「【劣化コピー】とか【兄さん】だね」
「でもね。刀さんもあくまで推測と言っているだけで、バトルの相手もどこまで知っているのか分からない。ヒントを一杯出しているようで、実は何も明かしていないんだよ。あくまで個人的な見解の披瀝。それが物語世界的な事実とは限らない。そもそも、バトルの相手と刀太はあまり似ていない」
「それで何が言いたい?」
「刀さんと話をしている刀太は何者だろう。名前に刀の1文字が入った主人公が刀とお話をしている」
「なんだよ」
「そもそも、謎の敵と戦ってニヤリと笑ってしまう刀太は何かが違うよね」
「何が違うのだろう?」
「そう。その謎が軸になるのだろう」
「刀太は謎の焦点にいるのに、謎の答えが分からないわけ?」
「そうだ。それこそが物語を動かすドライビング・フォースというわけだ」