「兵隊やくざという映画を見て、これをヤマトに当てはめた兵隊やまとという話を考えているうちにやっと分かったよ。そうじゃない。兵隊やくざはヤマト2の元ネタとも言えるのだと気づいた」
「どういう意味だい?」
「ヤマト2には以下の疑問がある」
- 斉藤が子供っぽすぎる
- 斉藤は艦内で喧嘩する
- 斉藤は軍隊のルールを簡単に破る
- 古代が斉藤を可愛がりすぎる
- 斉藤も最終的に古代を慕う
「それで?」
「兵隊やくざについても説明しよう。おおむねこういう話だ」
- ヤクザ者の新兵が来る
- 新兵は、インテリのはみ出し兵士に預けられる
- 新兵は軍隊内部で喧嘩する
- 新兵は軍隊のルールを簡単に破る
- インテリは新兵を可愛がる
- 新兵もインテリを慕う可愛い奴になる
「どういうこと?」
「つまりだな。斉藤=ヤクザな新兵、古代=はみ出しインテリ兵士と解釈すると、スッと全てがはまるのだ。最終的に第11番惑星に行きたいとだだをこねる斉藤に行かせてやる古代、そして、そのあとで【イイ奴だな、艦長代理】と言って古代を慕ってしまう斉藤も、結局兵隊やくざ的な世界観にピッタリ合致する」
「つまり、多数の部下を率いるエリート隊長にしては子供っぽすぎる斉藤の矛盾は、本来あのキャラクターはやくざ者の新兵だからなんだね?」
「そうだ。面白そうだから勝手にコスモタイガーに乗っちゃうような馬鹿なことをするのは、士官用の女郎の体に乗っちゃうようなものなのだ」
「ひ~」
「そして、斉藤がまず戦う相手はパイロット達だが、兵隊やくざなら相手は砲兵だ」
「暴力で制裁する理不尽な暴力性はどうなるんだよ」
「それはガミラス側に行く。いきなり身内を相手を銃で撃ち殺してしまうデスラーの残虐性につながっていく」
「ひ~」
「そう思うと、たった1人で都市帝国の中枢で戦っている斉藤は、多数の砲兵達にどつきまわされているやくざの新兵みたいにも見えるな」