「拡散波動砲は、途中まで直線で飛んでいって途中で広がる」
「それで?」
「でもあまり強そうに見えない」
「確かにそうだね」
「理由が分かった。相手に突き刺さる勢いがビジュアルに欠けているんだよ」
「発射口から拡散して徐々に広がっていけばまだマシだったわけだね」
「今の表現だと、一回勢いが止まってしまうからな」
「それで?」
「そうすると、実はアンドロメダが困る。あれはヤマト以上の戦艦として設定されているのに、そうは見えないことになってしまう」
「困ったね」
「だから拡散波動砲の発射口が2つあると思えば、分かりやすいのだろう」
「穴が2つあれば、とりあえずヤマトよりも強そうってことがビジュアル的に説得できるわけだね」
「でも本来は、拡散波動砲を装備しているだけで【ヤマトより凄い】という話だったはずだ」
「話はどこでねじれたんだろう?」
「おそらく主力戦艦という存在があるからだ」
「主力戦艦のどこが問題?」
「ストーリーの制約上、彗星に効果が無い拡散波動砲を装備しなければならず、かといってアンドロメダよりは見劣りしなければならない。そうすると、主力戦艦が拡散波動砲1つで、アンドロメダが2つという方向に落ち着かざるを得ない」
「なるほど」
「でも、ストーリー的に主力戦艦は出なくても良かったと今から考えると思う。実は主力戦艦がいてもいなくてもストーリーには影響しない」
「君はアンドロメダよりも主力戦艦が好きなんだろう?」
「それとこれとは話が別だ」
こんな時代が来るとは §
「さらば宇宙戦艦ヤマト、昔は良いと思ったのになあ。批判的な目ですっかり見るようになった」
「残念?」
「いや、分からないことが昔からあったので。謎解きは歓迎」
「謎とは?」
「なんで、超巨大戦艦という大きく見えないどころか、戦艦らしさすら備えていない駄メカがラスボスなの?とか」
「ぎゃふん」
「良く見ると無くても良い要素が残っているところもあるし」
「テレサの服は?」
「無くても良い要素だ!」
「すけべっ!」
オマケ §
「結局、さらばって真田の自爆で終わりなので。その後はまあどうでも良かった。そういうことだな」
「でも、全体を再検討するとやはり超巨大戦艦に向き合わざるを得ないわけだね」
「そうだな。あれこそ超巨大な謎だ」
「かっこ悪い、弱そう、大きく見えない、でもラスボスという謎だね」