「突然新しいアイデアに目覚めた」
「なんだよ」
「ヤマト1974のヤマト乗組員は一部を除いて18歳」
「そうみたいだね」
「ところが、古代守が生きていると知って押しかけてくる乗組員は【古代守と同期】なのだ。古代進が18歳である以上、歳が離れて見える兄が18歳とは考えにくい。その同期も同年代とすると矛盾が起きる」
「確かに矛盾だね」
「しかし、1つ別の解釈が可能であることに気づいた」
「えっ? いったい何を考えているの?」
「つまりだな。同期は年齢じゃない。同じ年度に同じ学校で学んだことを意味しているだけだ」
「それがどうした」
「古代進と同じ年齢で古代守の同期はありなんだよ」
「ちょっと待て。その考えを肯定すると、宇宙戦士訓練学校へ兄さんに会いに行った子供時代の古代進と同年代の子供も、宇宙戦士訓練学校で学んでいたことになるぞ」
「その通りだ」
「そうすると疑問が3つある」
- なぜ子供を訓練するのか
- 古代進はなぜ入らないのか
- 年長の古代守や真田はなぜ遅れて入ったのか
「なるほど。その辺も解釈が可能だ」
「なぜ子供を訓練するのか? いろいろ考えたが、体重が軽いからだという理由を考えた。昔、体重が軽いという理由でロケットに乗せられる女子高生という小説があったような気がするがね。それと同じだ。宇宙に行くなら軽い方が有利」
「古代進はなぜ入らないの?」
「争いが嫌いだからだ。古代進の性格が変わるのは、両親が遊星爆弾に殺されてからだ。そのあとは入った」
「年長の古代守や真田はなぜ遅れて入ったの?」
「幹部候補生として、高学歴で入ったのではないか。つまり、一般の候補生は小学校在学中でも入るが、彼らは大卒で入ったのかもしれない」
「なるほど」