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小説映画ちはやふる 上の句
紀伊國屋書店

2016年03月22日
トーノZERO映画感想total 5933 count

感想・映画「ちはやふる 上の句」

Written By: トーノZERO連絡先

「なんでこれを見たの?」

「予告編や主題歌PVを見て、ちょっと気になっていたからだ。更に、ある人が誉めていたので、踏ん切りが付いた」

「ふーん。どこが気になったの」

「和装でかつダイナミックで格好いい」

「で、実際に見てどうだった?」

「確かにこれは凄い」

「PVと同じ?」

「いや、けっこうPVとは違う印象なのだがね。PVそのものも出来がもの凄く良くて、これも1つの作品たり得る」

「そのPVって見られるの?」

「これがそう」

「へー」

「それはそれとして、映画本編も非常に良かった」

「どこが良かった?」

「若者達が、これほど緊張感を持った顔をしている映像を最近はほとんど見ない。とても希有だよ」

「それだけ?」

「本当にみんな礼儀正しい。今どき、本当にこんな若者がいるのかと思うぐらい礼儀正しい」

「物語としてはどう?」

「5人のチームはやや人数が多めなのだが、名前やキャラクター付けを工夫して上手く描き分けていて迷わない。【机くん】とかね。そういうあだ名と分かりやすい極端なキャラクター付けで迷わせない。更に誰もがチームに貢献して全員で支え合っているところが【いるだけキャラ】を産まずに済んでいて、優秀な物語構成」

「2部構成という点は?」

「映画は、上の句だけで完結しているので、そのあたりの構成も上手いと思うよ」

舞台とロケ地 §

「設定上の舞台は府中で間違いないだろう。登場する京王線の駅は東府中。東府中でロケしたらしいことは、ネットの情報で確認できた。ヒロインが歩いている横を走っているのは南武線。神社の名前は分梅神社で、これは架空の名前と思われるが、分梅は府中の地名」

「ならば、TOHOシネマズ府中で見れば完璧じゃないか」

「TOHOシネマズ新宿で見てしまったのが惜しまれる」

「じゃあ、ロケ地は?」

「けっこうあちこちでロケをしているようだ。分梅神社は実は青梅線方面の真福寺らしい。他にも相模女子大、福井県あわら市、鯖江市などでロケをしているようだ」

2016/05/21追記。匿名の方よりの情報でです。【ちはやふるのロケ地ですが、分倍神社のロケ使ってた場所は真福寺ではなく、東京都府中市にある八雲神社です。映画ではCGで神社の名前変えられてると思います。】

2018/04/15追記。匿名の方よりの情報でです。【分梅神社のロケ地は、熊川神社だと思われます。

https://jinja.tokyolovers.jp/tokyo/fussa/kumagawajinja】

「でも設定上、府中っぽい場所が舞台なのだね?」

「おそらく」

「でも、なんで府中?」

「ふふふ。分からないのかね?」

「何か意味があるの?」

「かつて、武蔵国の国衙のあった場所。宗教的な中心は国分寺、政治的な中心が府中。小倉百人一首の時代、関東で最も文化的な場所こそが府中だったのだよ」

「つまり、あえて東京で舞台を選ぶならば、府中が最も合性が良く、江戸以上だと?」

「その通り。有自覚的に分かって作っているね」

懸念事項 §

「今どきの日本人は緊張感が足りない」

「世界1の日本という幻想にあぐらをかいていると、没落していく一方だという危機感も無いってことだね」

「そう。危機感がぜんぜんない。傲慢で、礼儀も正しくない。だらしない人が多い」

「じゃあ、この映画に出てくる日本人は理想的じゃないか」

「そうだよ。緊張感があって、礼儀も正しい。理想的なある意味でファンタジーだ」

「では、日本人はこうなるべきなの?」

「実は懸念事項もある」

「というと?」

「府中っぽい場所を舞台に、百人一首を扱って、先生は神社の宮司ということになると、政治的な色が付いてしまうのだ」

「どんな色?」

「簡単に言えば【全体主義国家日本】【侵略国家日本】だな」

「でもさ。今の日本に侵略はありえないだろう?」

「かつて関東はそもそも日本の一部ではなかった。武力で占領することで、西日本大和朝廷は東日本も支配下に置いた。つまり、武力による領土拡張と完全には切り離せない話なのだ。そして、関東は本来日本の一部ではなく被占領地なのだ」

「それは厳しい話だ」

「こういう価値観は、江戸時代にはあまり出てこなくなっていたのだが、明治新政府になって王政復古したときにまた出てきた。武力拡張主義は、太平洋戦争の敗戦で鳴りを潜めた。しかし、最近また日本社会にはびこりつつあって頭が痛い」

「なんで頭が痛いの?」

「成功はあり得ないからさ」

「では、君はこの映画をどう見たわけだい?」

「この映画の出来は良い。内容も良い。しかし、危ない政治的バックグラウンドを持たずには産まれ得なかった。その残念な状況が今の日本そのものなのだろう」

「映画は良いのだね?」

「良く出来てる」

「でも、映画と抱き合わせ販売されてしまった思想性には懸念を感じるわけだね?」

「要らぬオマケが付いてきた感じだな」

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