「実は、Windows 10問題について考えているうちに、かなり恐い結論に至った」
「それはなんだい?」
「リテラシーの問題だ」
「前提から話してくれ」
「まず、今回のWindows 10騒動にはいくつか特徴がある」
「その特徴とは?」
- 公式情報のアナウンスを誰も見ていない
- 自称マニアがデマを拡散した
- バージョンアップを拒否する方法はあるのに誰も採っていない。(それにも関わらず勝手にバージョンアップされたと主張する)
- ググって30秒で解決する問題であってもググらず愚痴る
「この特徴にどんな意味があるんだい?」
「昔はね。自助努力しない人間に対しては、【ググれ】というのが定番だった。しかし、今はググれとすら言われない。なぜだろうか」
「Googleというかネット検索を使わない人が増えたから?」
「そうだ。GoogleはSEO対策されて宣伝ばかり上位に出てくるから本当のことが分からない。Twitter検索だと本音が分かる……という人たちが多いのだそうだ」
「それがなにか?」
「うん。実はTwitter検索だと本音は分かるが、それが事実かどうかは分からない。声が大きい意見が常に優位に立って、他を圧倒してしまう」
「公式情報は強調されないってこと?」
「そうだ。古い情報はどんどん下に行く。何があってもチラ見するだけの人の目には入らない。一方で、本音だけはずらりと並ぶが、それは本音であって真実ではない。本当だと信じられたことが並ぶわけだ」
「つまりなんだい?」
「Twitterの検索はデマの増幅装置になっている」
「でもさ。Googleの検索はSEO対策されて当てにならないって話はどうなんだ?」
「実は恐いことに気づいた」
「それはいったい?」
「検索結果のトップってなんだと思う?」
「さあ。そのキーワードごとじゃないのか?」
「実際には、検索結果のトップは広告であることが多い。金を払って出稿している広告だ。SEO対策とは何の関係も無い」
「えー」
「そもそも、検索エンジンは満足度を上げるためにSEO対策返しを常に戦っている。そう簡単に、業者の宣伝が上位に来たりはしないよ」
「ってことはなんだい?」
「GoogleやBingなどの検索を使用しない理由には合理性がない可能性がある。逆に、Twitter検索を使用する方法には合理性がない可能性がある」
「つまり、Twitter大好きの日本人がTwitter検索を使うことが、自分で自分のクビを締めている?」
「かもしれないよ」
「ググる知恵すら無いカスがTwitterに集まっている?」
「そこまでは思わないがね。まともな人間の利用者も大勢いるだろう。でも彼らはシステム的に主導権を取れないようになっている」
「なんで?」
「RTやいいねの数を集めるために、正しい情報よりもより刺激的な情報にみんな飛びつくからさ」
「デマは1万RTで、それデマだよなという冷静な突っ込みは50RTぐらいとか良く見るね」
「そう。冷静な突っ込みはカウントが伸びないものだよ」
「この問題はTwitterを使っている限り起こること?」
「そうだ。だから中途半端なマニアもすぐにデマの海にのまれる。自力で真偽を判定するスキルやあえて世間に逆らう主張を行う根性がない限り、多数派が言っていることに迎合するしかないからだ」
「どうすればいいと思う?」
「Twitterに頼るのはやめよう」
「やめられると思う?」
「思わない。綺麗事のFacebookなんか行きたくない。Twitterは居心地がいいから使っていない、という人でいっぱいさ」
「でも、Facebookってそんなに綺麗事ばかり?」
「そんな印象はない。これもTwitterで流されているデマの1つだろう」
「ぎゃふん」
オマケ §
「ちなみに、何もしていないのに勝手にWindows 10になっていた、という意見にはけっこう眉にツバを付けている」
「なんで?」
「ソフトのサポート業務では【何もしていないのに壊れた】が定番だからさ」
「こんな状況になっていて何もしていないわけがないだろう……と思うが利用者は何もしていないと主張するアレだね」
「そう。だからそれは利用者の本音だろうさ。でも、事実かどうかは分からない」
「本音が分かるTwitter検索の死角だね」