2016年12月11日
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ヤマト2199の逆説的な問題点を思い付く

Written By: トーノZERO連絡先

「ヤマト2199語りには違和感があった」

「どこに違和感があったの?」

「【ここが旧作のボツアイデアなんですよ】という部分」

「なぜ違和感があったの?」

「そんなアイデアしらねーよ。何の親しみもないよ。それがアニメになって蘇っても何の感慨もないよ」

「当時のロマンアルバム等には一切出てこない話だからだね」

「まあ、そんなところだな」

「話は【知らないネタには興奮しない】という結論かい?」

「いいや」

「じゃあ、何が言いたいんだい?」

「ヤマト1974でカットされたアイデアの中には、カットされて正解という要素も多かったと思う。もともと要らなかった要素、あるとかえって話が分かりにくくなる要素、39話あれば収まったが26話では無理のある要素などだ」

「もしかして、それって、カットされた方が良い要素が復活してしまった結果、ヤマト2199の印象を悪くしてしまったのでは……」

「そのような要素もあるだろう、と推定する」

反乱はどうだ? §

「たとえばさ。ヤマト艦内の反乱という要素はどうなのさ」

「ヤマトカードに書いてあったから真田が反乱を起こすという話は知っていた」

「反乱が起きて良かったのではないの?」

「まあ反乱があったことは悪くないと思ったが、じゃあ、あのビーメラ4のエピソードが良かったのかと言えば話は別で、むしろ問題点が多い」

「どんな問題点だ?」

  • 何と言っても詰め込みすぎで、どの要素も突きつめられていない
  • せっかくユリーシャが重要な設定ばらしをしているのに、印象に残りにくい (ユリーシャ=百合亜人気を盛り上げるには水を差している)
  • ビーメラ星探索の話として物足りない。そもそも肝心のビーメラ星人が出てこない (出したら時間的に破綻する)
  • 反乱の話として物足りない。結局伏線無用の山本アクションと内輪もめで勝手に解決した感じで、誰も本当に何か重要な問題を突きつけられていない
  • しかも、アナライザーの強化外骨格のような要らない要素が追加されて、ただでさえ足りない時間がもっと狭まっている
  • もともとビーメラ星にあったはずの要素がほとんど欠落している (ビーメラである意味がない)

「で、君の考えは?」

「結局、反乱の要素はヤマト2199には無い方が良かったと思う。それはヤマト1974にあったはずの反乱が消えた理由と同じだと思う」

ガミラスは §

「じゃあガミラス側の反乱は?」

「あれもなかった方が良いと思う」

「理由は?」

「クーデターの時にデスラーに味方した者までデスラーは撃とうとしたことになり、デスラーが冷酷というより人でなしに見えてしまい、デスラーの人物像が小さくなってしまった」

「クーデターさえなければ、まだしもデスラーは冷酷で通せたかもしれないわけだね」

「他にもザルツ人という設定も要らなかったと思う」

「肌色のガミラス人の理由付け以上の何か余計なものまで誘い込まれてしまったのだね」

「そう。全く地球人と同じに見える別人種など話を分かりにくくするだけだ。ユリーシャ強奪は、相手が地球人だという幻影を見せる敵性宇宙人がいれば済んだ話だ」

「それがシャンブロウ的な存在ってことだね」

「ガミラスのクーデターはひおらきあ版には存在するのだがね。それは構成的に間違ってない」

「別にデスラーはガミラスを撃とうとしていないからだね」

結局 §

「まとめてよ」

「結局、ヤマト2199の問題点はいくつもあるが、そのうちの一つは復活させるべきではない要素を復活させたことにあると思った」

「話はそれだけ?」

「いや、全てのボツ要素が復活しているわけではない。そこに入った取捨選択もよく分からない」

「たとえば?」

「なぜドメルの奥さんは復活して、高速空母の司令船は復活しなかったのか。そのあたりのアンバランスさもある」

「うーん。思うことはひとそれぞれだね」

「だからさ。ヤマト2199は一つのヤマト解釈でしかなく、【動く同人誌】と言われることも多いわけだよ」

「とはいえ、司令船はカットが妥当だろうな」

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