「うん。一応このテーマは取り上げておくか」
「君はまだ見ていないアニメの善し悪しは分からない人なんだよね?」
「そうだ」
「話はそれで終わってしまうわけだね?」
「いやいや。そうじゃない」
「見てないアニメが分かる方法があるとでも?」
「少し違う」
「というと?」
「実は、1文字でも情報を出してしまうと、そこから批判が起こりうるのも事実なのだ」
「勝手に内容を想像してもいいわけ?」
「それはアンフェアだ。しかしながら内容のある程度の推定は付いて回る」
「じゃあ、過剰な妄想は不許可としよう」
「そうだな。あくまで露出した情報がベースにあること」
「そういう情報を見た感想としての批判はあり得るわけだね」
「そうだ」
「たとえば、事前に公開された設定資料や予告編を見た感想はあり得るわけだね」
「その通り」
「じゃあ、妄想がベースでなければOK?」
「いやいや、そうではないよ。実は意外と予告編は誤った印象を与えることが多い。予告編を見て批判をしても、実は本編と関係なかったりする場合もある」
「つまりなんだい?」
- 情報をわずかでも出せばそこに批判が発生する余地がある
- その批判は作品本編に即していない可能性がある
「完全にすれ違ってる……」
「だからね。おいらのスタンスは【事前情報は要らない】【完成品だけ見せてください】なのだよ」
「どんな事前情報をどう評価しようとも、それは作品本編と関係ないのなら意味が無いわけだね」
「でも、それは自分のポリシーであって事前情報が好きな人もいる。そして、極端に期待から外れた情報が含まれていたとき、批判が発生することもあり得るだろう。しかし、それが不当とまでは言えない。しかし、正当だという保証も無い」
「頭がこんがらがってきた」
「世界の不完全さ。曖昧さとセットだからな。そもそも、事前の集客として情報を小出しにして話題を煽った時点で、批判が発生するリスクも同時に発生する。これはもう仕方がないことだ」
「作品の成功を祈るならば、批判をして否定的なムードを作るべきではないのでは?」
「しかし、批判をしないことで全部肯定されていると思われると作品が変な方向に進みかねないリスクがある。連作で続くヤマト2199方式ならね」
「じゃあ、どうすればいいんだよ」
「正解はない」