内容 §
全国保存車両データベースを使用して、残存するD51戦時形をリストアップし、ネット上の写真からテンダー後端の10-20のプレートが存在するか確認した。
結果【テンダープレート10-20の有無・ネット上の写真で判定】 §
※ 注 【無し】は痕跡も無く最初から付いていなかったと推定できる状態
- D51 1001 更埴市杭瀬下 市民体育館 【無し】
- D51 1032 大分郡湯布院町 中央児童公園 【無し】
- D51 1052 千歳市上長都 キリンビール千歳工場 【無し】
- D51 1072 JR山陽本線神戸駅 南側 【無し】
- D51 1085 有田郡吉備町 JR紀勢本線 藤並駅前 【無し】
- D51 1108 宮城郡利府町 新幹線総合車両センター 【不明】
- D51 1119 厚木市 若宮公園 【プレートが付いていた痕跡のみ】
- D51 1142 佐世保市熊野町 交通公園 【赤地で10-20のプレートあり】
考察と課題 §
これまで見た通常型D51の8-20Bテンダーのプレートは、【プレート残存】【痕跡のみでプレートは喪失】の2タイプだった。
青梅鉄道公園で見たD51以外のSLは、全て【最初からプレートが存在しないと思われる状態】であった。タンク機関車はそもそも最初からテンダーが存在せず、明治の機関車や8620/9600クラスの古いSLはプレートがないと考えても良かった。
ところが、D51戦時形になると明快に船底形テンダーの10-20が付いているはずだと判明しているにも関わらず、【最初からプレートが存在しないと思われる状態】【プレート残存】【痕跡のみでプレートは喪失】の3タイプが存在するらしいことが分かった。
疑問点は以下の通り。
- テンダーのプレートは竣工時に付いていたのか? 付いていたとして全車両に付いていたのか? それとも一部だけか?
- 戦後の改修時にプレートは追加されたのか? 追加された車両とされなかった車両の差は何か?
- プレートを付けない理由は何か?
オマケ §
これも典型的な、【よく分からない昭和20年代の問題】に行き着くのだろうか?