「ネタバレ無しで感想を語ろう」
「第1章の具体的な内容に触れないわけだね。でも、可能なの?」
「そうだ。全体の約半分の時間は第1章ではないからな」
「第1章はどうだった?」
「拍手の勢いからすると多数派からは支持されたようだ。かなりの熱狂だったと言って良い」
「作品そのものに批判点はないかい?」
「ヤマト2199の反省点は、ビジネスの邪魔になるとして批判を遠慮したら作品が隘路に迷い込んだことなので、あえて言おう。いくつか、難点、納得の行かない点はあった。それは事実。ただ、それはあくまで自分の判断だ。ヤマトファンの大多数が【これで良い】【感動した】【熱狂した】と言っているのならそれで良い」
「なぜそれで良いと言いきれるの?」
「かなり破綻の多い【君の名は】であっても、あれがヒットしているからだ。見ている側が気にならないのなら、それで良いのだろう」
「では意地悪な質問をしよう。【シン・ゴジラ】【君の名は】【ヤマト2202】の中で最も破綻していると君が思うのはどれ?」
「一番破綻しているのは【シン・ゴジラ】だろう。【君の名は】もかなり破綻している。それらに比べればヤマト2202の破綻は軽度だろう」
「ヤマト2202は安心していいわけ?」
「いや、安心すべきではないだろう」
「なぜ?」
「おそらく安心が末期のヤマト2199を迷走させたからだ」
「ぎゃふん」
「他に質問は?」
「【君の名は】は破綻が多くても大ヒットするなら、破綻はあって良いのではないの?」
「それが気にならないと言い切る客層が大多数ならな」
「さっきから客客と言っているが君はどうなんだい?」
「もう傍観者だな」
「なぜ一緒に熱狂しない?」
「ある人が指摘した。ヤマト1974から完結編まで9年。ヤマト復活篇の2009年からヤマト2202が終了するであろう2018年まで9年」
「だからなに?」
「9年という時間は飽きるに十分だ。完結編は、これでもう終わりという理由がなければ見ないで終わったかもしれない映画。そういうことだ。ヤマト2202は別に終わりではなくまだ復活篇2が控えている」
「ヤマト2202に良かったと思う点は無いの?」
「いくつかあるよ」
「具体的には?」
「ネタバレ無しの感想だから、それは言えない」
「で、上映会の残りの半分は?」
「ゲストのトークだな」
「何か感想は?」
「さらばのドラマ編LPに歌が無かったショックの話はよく分かったぞ」
オマケ §
「ただ1つだけ苦言を言っておこうか」
「ヤマト2202に対して文句を言うのかい?」
「いや、ヤマトクルー」
「何だよ」
「チラシを何枚かもらって、1枚がヤマトクルーのチラシだったがね。スターウォーズ風の斜め文字って何を考えてるのかね。これはスターウォーズのファンクラブの宣伝ではなく、ヤマトのファンクラブの宣伝だよ。何か間違ってないか?」
「君から見たヤマトクルーの評価は下がる一方だね」
「会報はグダグダだし、次の更新で継続するか真剣に悩むレベル。まあもともと入る価値があるか怪しいという評価が定着していたわけだがね。特に地方人はメリットが無いともっぱらの噂。それが改善するどころか改悪されていてはねえ。ダメでも入っておく、というレベルでの判断が破綻してしまう」
オマケ51 §
「会場に行く前に、飛鳥山公園に寄って静態保存機のD51 853を再度見てきたのだがね」
「それで?」
「これは、準戦時形で通常型とも戦時形とも違う過渡期のスタイルで、しかもテンダーが重油併燃形で特殊らしい。もちろん、もともとそうだったわけではない。見どころが多くて目覚めてみると見どころ一杯のワクワク蒸気だ」
「そんなにいいのかよ」
「飛鳥山はいいぞ。斜行エレベーターはあるし、都電はあるし、博物館は3つあるし、横には現役の都電も走ってるし」
「どこがヤマトと関係するんだよ」
「準戦時形の蒸気機関車は戦艦大和と同時代の蒸気機関車だ」
「それってどれぐらい意味があるの?」
「ほとんどない」