「2年も前の古い話のサルベージだ」
「なぜそんな話を?」
「最近新しい話題が無いからね」
「そろそろ、さらばの新解釈を研究しろよ」
「最近時間が無いからね」
「ぎゃふん」
本文 §
Subject: ヤマト1974第6話の絵コンテで発見したこと
Keyword: 【▲→トーノZERO→アニメ感想→宇宙戦艦ヤマト】
URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20150110093347
名前: トモネコ
本文:
「ヤレタラの台詞について」
ヤレタラの台詞は以前、○△×(マルサンカクバツ)を逆にしたのでは?と投稿しましたが、コンテに書かれた記号からだったのですね!
記録全集(シナリオ版)でも調べてみました。
75ページには...××××××...と書かれています。
むらかわ先生の「ネーム」集によると1974では「ツバク カン サルマ」
2199・連載時は「ルマック カン サルマー」
2199・単行本では「ルマック カンサルバー」
アニメ2199ではガミラス語でサルバー(戦車)サルマー(兵員輸送車)なので漫画のシーンに合わせて修正したそうです。
私もアニメで確認しようとしたのですが2199は電子音で聞き取れず、1974はDVDboxの2枚目が行方不明(>_<)で確認出来ませんでした(T_T)
不完全な調査でスミマセン..
・追記・
もしこのままd2が出て来ない時には青箱を購入せねばいけない様です(T_T)前から欲しかったのですが..
「むらかわ先生のネーム集が欲しくなったかい?」
「いや、別に」
「なぜ?」
「2199のガミラス語はどうでもいいから」
「なんで?」
「異言語の設定詳細化という方法論はスタートレックやマクロス的であって、方法論として古い。寓話としての宇宙冒険を語る限り、言語はあまり重要な意味を持たないのだよ。というか、そもそも翻訳も成立しないのが普通だと思う」
「じゃあ、ヤマト1974の丸三角四角はどう考えればいいんだよ」
「どうでもいいから、丸三角四角なのだと思うよ。詳細に言語を設定するエネルギーがあれば、もっと別のことに使った方がいい。あれは単に【言葉が通じない】という状況さえ通じれば良いことなのだ」
「でもさ。デタラメに言っても異言語らしく聞こえないだろう? 似たようなフレーズの繰り返しになって」
「だから言葉の逆回しなのだよ。分かりきったことを異質化する。逆さに言っただけで異質感が生じるのだ」
「では、君はヤマト1974の方が2199よりも上手いと思うのかい?」
「前から何回も言うとおり、2199の方がクオリティが高い要素は山ほどあるが、1974の方が冴えている箇所もいくつかある。タイタンの戦いはその1つだな」
1974のタイタンの戦い §
「結局、1974のタイタンの戦いにはどんな意味があるんだよ」
「森雪のナイトは古代かアナライザーか、という問題提起」
「どう提起されるんだ?」
「戦車を持ち上げたアナライザーはとてもナイトに相応しいように見える。ところが最終的に森雪を救うのは古代なのだ」
「で、提起された問題はどうなるんだ?」
「ビーメラ星で決着が付く。森雪はアナライザーを一時は頼ったが最終的にアナライザーはナイトになれなかった。森雪は古代のところに行ってしまった。しかし、アナライザーは得がたい経験をした。大人になるための一歩を歩んだのだ」
「でもそれは中盤だよ」
「そうだ。結局、古代と雪の関係はそれから急接近したりはしない。使命があるからだ。どうしても、自分達の幸せよりも地球全体への奉仕が優先する。地球の代表者として宇宙に出たからだ」
「公私のけじめってわけだね」
「実はヤマト2199は公私のけじめが曖昧化している。そこは2199の弱点と言えば弱点」
「では2199のエンケラドゥスの戦いはどこに問題があると思うの?」
「古代と雪が特別な関係になると言う基本線は同じだが、結局お邪魔な看護士が一緒に来たり、山本がゼロで助けに来たり、古代の周囲が無駄にハーレム化して焦点がぼけている。更に悪いことに、アナライザーがナイトらしく振る舞っていないので、ますます焦点がぼける。結局、【宇宙人に親戚いる?】発言でボケておしまい。物語の方法論がハーレム系の萌えアニメと同じだが、それは単に【ダメな物語】って言っているのと同じ」
「夜ノヤッターマンの第1話を見て、【良い話をしているはずなのに、萌えアニメレベルの演出や作画が残念】と言ってしまうのとおなじことなのだね」
「萌えアニメを何の違和感もなく受容している人には永遠に分からない話だと思うけどね」
「女性を並べるハーレム型は、女性を大切にしていないことの裏返しって逆説なのだね」
「そういう意味で、古代、アナライザー、雪の3人だけでガミラスと向き合うヤマト1974のタイタンの方が、より物語がシンプルで分かりやすいし、女性の価値もより尊重しているよ」
ヤーボはありか? §
「問題はさ。ヤーボとして行動するコスモゼロはありなのか。ってことだ。君はそれを見て喜んだろう?」
「うむ。そこは突っ込む意味があるから突っ込もう。最初に見た時ヤマト2199は完結していなかった。だから、単純に個別のシーンを見て感想を言うしかなかった。しかし、今になって見ればまた話は変わる。最初に見た時、山本は古代と雪の関係に割りこむ異物のように見えたのだが、終わってみるとそうでもなかった。ちょっと古代に気があるそぶりを見せるだけで、恋の三角関係と言えるレベルまでは踏み込んでこなかった。ならば、エンケラドゥスで印象的な活躍を見せる意味はあまりなかった」
「分かったぞ。重要な伏線のように見えてその場限りで不発という要素がヤマト2199は多いから不満があるわけだね?」
「映画だったらね。違和感バリバリの変な描写が後半になって急に意味を与えられて筋が通るということが多いのだけど、ヤマト2199はあまりそういう作りになっていない。という要素はあると思う」
「だから、終わっていない物語のうかつな評価はしたくなくなたわけだ」
「うかつには……飛べない」