「ここまで面白いとは思わなかったぞ」
「なんだい?」
「今日は都道14号線を大宮八幡入口交差点から浜田山交差点まで自転車で走ってみた」
「目的は?」
「上北沢から富士見ヶ丘までの首都高4号下の道路は都道14号のバイパス線だからな。本線も確認したいじゃないか」
「確認事項はなんだい?」
「現地の看板での道路の表記」
「なるほど。で。現地で見た表記はなんだった?」
「方南通り。14という数字は1つも見つからなかった」
「えー。都道14号線なんだろ?」
「そうだ。表記体系が全く異なっている」
仮説 §
「何か仮説はあるのかい?」
「一応考えた。以下が基本」
- 国道は国が管理主体
- 都道は都が管理主体
- 中央高速はNEXCOが管理主体
- 首都高は首都高速道路株式会社が管理主体
- 首都高は都県境を越える場合に都道ナンバーが割り振られていて都道の亜種であることが分かる
「それで?」
「追加の仮説は以下の通り」
- 高速道路の下の道路は、高速道路の管理主体が一括管理しているのではないか?
- 上北沢、富士見ヶ丘間の高速道路下は一体管理されている。ただし、歩道橋、街路樹のような個別の施設は個別に管理されているのではないか
「つまりなんだい?」
- 問題のバイパス線を国は都道14号線と認識しており、14と表記する
- 問題のバイパス線をNEXCOは放射5号線と認識しており、放射5号線と表記する
- 純粋な都道は道路名表記であり、番号を表記しない
「この仮説のメリットは何?」
「放射5号線には、新宿府中線表記の横断歩道と放射5号線表記の横断歩道があった。新宿府中線表記は首都高の下、放射5号線表記は中央高速の下とすれば、管理主体の違いが表記の差につながったことが推定できる。しかも、首都高は都道に準じるとすれば、道路名表記が基本。新宿府中線と書くことも納得が行く」
「では次に行うことは何?」
「もっといろいろな道を自転車で走って路上の表記を確認するさ」
「それは意味があること?」
「少なくとも、今日走って国道と都道は全くスタイルが違うことが分かった」