「ワンダーウーマンを見てきた」
「どんな印象だった?」
「ファーストアベンジャーをワンダーウーマンとWW1でやろうとして滑った感じかな。ワンダーウーマン要素とWW1要素が上手く噛み合っていなかった」
「良かった点は?」
「悪神を倒せば戦争が終わるという神話的な世界観と、WW1の『戦争を終わらせるための戦争』という要素が噛み合っていたのは良かった。両者の希望を断ち切る要素としてWW1が機能したのも良かった」
「それだけ?」
「あと、無限に膠着する塹壕戦に、あらゆる銃弾を跳ね返す無敵の装甲を持つ戦士が突っ込んで後から歩兵が付いていって勝利するのが、凄くWW1の夢という感じで良かった」
「じゃ、悪かった点は?」
「結局、WW1を描いて話のスケール感が膨らんだのに最後はワンダーウーマン対悪神アレスのつまらない対決に収束してしょぼい感じで終わったのは残念。結局、全く別の映画が2本混ざっていたような印象が残った」
「WW1の戦場に降臨した無敵のヒロインの話と、つまらない神話の話ってことだね」
「それから、時代背景的に女性差別が根強く描かれるわけだが、その描写は単なる差別というだけで、差別解消運動にはあまりつながらないのが残念」