Subject: 続・ヤマト2202の光と影
Keyword: 【▲→トーノZERO→アニメ感想→宇宙戦艦ヤマト】
URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20171025090336
名前: 3gou
本文:
こちらではご無沙汰しております。
>【ヤマト復活という奇跡】を見ていた客と、【ヤマト2199】を見ていた客
なるほどすごく腑に落ちました。
自分は明らかに前者であり、かつ2202においても「21世紀の今になってもヤマトが楽しめるという状態がありがたくて仕方ない」スタンスです(不満点にツッこむことすら嬉しく思えてしまうという)。
けれど他の放映中のアニメとフラットに見ている人がいるのも当然でそういう人たちと2202の見え方が違うのは当然ですよね。
「そう。そこはよく考える必要がある」
「というと、何が問題なんだい?」
「歴代ヤマトシリーズを全部見てきた人と、けものフレンズ的な流行りのアニメを当たり前としていた人がいきなりヤマト2202を見た場合では見え方が違っているはずなのだ」
「どう違うんだ?」
「前者の人は、ヤマト2202ははたして歴代ヤマトシリーズと比較して良いのか、諸説乱立でいろいろあるだろう。評価が高いか低いかは割と割れていると思う。ところが、後者の人から見るとヤマト2202は類似アニメが存在しない孤高の高空を行くたいへん要求水準が高い凄いハイレベルのアニメと言うことになる」
「まさか」
「要するに普通のマニア向けのアニメは『君は誰が好き?』『ジバンちゃんもいいけど、サーマルちゃんかな』的な会話だけで通る。ところが、ヤマト2202は既に『誰が好きか』という単純な理屈だけでは通らない世界になっている」
「比較できるほど主要女性キャラはいないしね」
「まあ男なら比較できるほど大勢いるけどな」
「ぎゃふん」
「実は、ヤマトの2202の要求水準は旧作準拠で行くとけして高くは無いのだが、それにも関わらず今のオタクの水準からすればかなり高い。その高みに到達できたオタクからすれば、『とても凄いものを見たんだ』という感想が出てもおかしくないと思うよ。彼の立場からすれば何もかも凄い」
「その感想を否定することも無粋って事だね」
オマケ §
「映画を湯水のごとく大量に見ていて分かったことが一つある」
「それはなんだい?」
「ありきたりのどこにでもある普通の表現を凄い凄いと誉める人はいる」
「なんで?」
「普段映画を見ていないで、いきなり何かを見ると何もかも新鮮だからさ」
「でも、そこは割り引く必要があるわけだね?」
「うん。同じ感想を誰でも持つわけではない。しかし、新鮮と感じた感性を否定することもできない。彼/彼女はそれを見て満足したのだから、それはそれで意味がある」
「結局、個人の感性は人それぞれだね」
「そうだ。そこは否定できない。一度肯定した上で、その上で何かをなさねばならない」
「お客さまは否定できないわけだね」
オマケ2 §
「何か語っていない負の側面もあるだろう?」
「そうだな。たぶん、ヤマト2202の水準に行けていないオタクも多いと思うよ」
「オタク向けアニメの消費者にはなれるのに、ヤマト2202は手が届かない?」
「そういう層もかなり厚いと思うよ」
「あのヤマト2202ですら、要求するレベルは少し高すぎるわけだね」
「そう。そもそも何の落ち度も無い良く出来た実写映画を指さして全部黒歴史と決めつけるのは、要するにそのレベルにまで上がれないから」
「高空を飛んでくるB29の高度まで上がれないで苦労する迎撃戦闘機みたいだね」