2018年02月04日
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宇宙戦艦アニメ詐欺の歴史

Written By: トーノZERO連絡先

「宇宙戦艦アニメ詐欺の歴史という話を語ることも意味があるのかな、という気がした」

「宇宙戦艦アニメ詐欺とはなんだい?」

「看板に偽りあり、という印象を強く残したアニメだな」

「ふむふむ。代表的な作品は?」

「機動戦艦ナデシコ」

「その理由は?」

「20世紀最後の宇宙戦艦アニメを謳いながら実際にはただのロボットアニメだった」

「でも、歴史という以上は他にも事例がありそうだね」

「そうだね。もう1つ、無責任艦長タイラーの名前を挙げても良いと思う」

「その理由は?」

「全く中身がクレイジーじゃない」

「植木等は遠くなりにけり」

「軍隊描写もおかしかったしね」

「そういうアニメは多そうだ」

「それじゃぶわーっといってみようか」

「他には何かあるかい?」

「宇宙戦艦ヤマモトヨーコの名前も入れて良いかも知れない」

「その理由は?」

「実は、宇宙戦艦のイメージがF1マシン的で、しかも内容がゲームより。更に言えば、原作にあった京都の花札屋非難すら含まれていない。まるで宇宙戦艦的ではない」

「京都の花札屋ってなんだい?」

「詳細は聞くな」

「他には?」

「銀英伝も仲間に入れても良いかも知れないが、そこは深く突っ込まない」

「なぜ突っ込まないんだい?」

「おいら、アニメの銀英伝はほとんど見てないからさ」

「ぎゃふん」

「アニメになる前に小説では読んだよ」

「結局問題の焦点はどこにあると思う?」

「やはり、宇宙戦艦アニメという以上は、以下の条件を満たさないと詐欺になってしまうと思う」

  • 戦艦という以上は、水上の戦艦の何らかの記号性や象徴性を継承していること
  • 宇宙で活躍すること
  • 宇宙戦艦があくまで主役であること
  • 艦載機が活躍することまではぎりぎり許容の範疇である(戦艦は飛行機を搭載していたこともある)が、巨大ロボットは完全に戦艦の【らしさ】を損なう異物である
  • 軍隊的な【らしさ】をある程度持つこと

「この条件の最大のポイントはどこにあるんだい?」

「巨大ロボットは負けフラグ」

「なぜ?」

「アニメを作っている人の9割以上は巨大ロボットには慣れているが、宇宙戦艦には慣れていない。だから、どうしても宇宙戦艦をロボットの母艦扱いして巨大ロボットを主役にしてしまいがちだ」

「先生質問です」

「なんだね?」

「モビルスーツやパワードスーツならリアルなので、巨大ロボットには当たらないのではないでしょうか」

「はい、よくある錯誤です。実はリアルの水準が違うので、モビルスーツとかパワードスーツとか、どんなに格好いい名前を考えたところで巨大ロボットは巨大ロボットです」

「リアルの水準が違うってどういうこと?」

「兵器としての戦艦は実在するから、それが宇宙にあると考えたものが宇宙戦艦。でも、兵器としての巨大ロボットは実在しないから、全て頭で考えたもの」

「ということは、モビルスーツが登場したら、とても宇宙戦艦アニメとは言えないということ?」

「ガンダムはもともと宇宙戦艦アニメを名乗ってないけどな」

「パワードスーツが登場したら、とても宇宙戦艦アニメとは言えないということ?」

「言えないね」

「ぬえのかっこいいパワードスーツでも?」

「パワードスーツがかっこいいかどうかは、宇宙戦艦アニメの価値にはあまり関係が無い」

「えー」

「どうしても出したかったら、宇宙戦艦の見せ場を演出するためのやられメカとしての登場だろう」

「でも、そんな演出方法に慣れたスタッフはまずいないから、そういう内容のアニメはほぼあり得ないだろうと思うわけだね?」

「たぶんな」

オマケ §

「というか、そもそもぬえのパワードスーツって格好いいか?」

「なんか根本的なところで異論が……」

「宇宙の戦士の頃は格好良く見えたこともあるが、最近見てもどこが格好良いのか分からないぞ」

「えー」

「ガンダムにしてもぬえのパワードスーツにしても、オタクはしょぼいデザインにこだわりすぎて自滅の道をひた走っているように見える」

オマケ2 §

「では宇宙戦艦アニメの代表例を教えてくれ」

「宇宙戦艦ヤマトだな。ただし、ヤマト2199以降は除く」

「2199はパワードスーツ的なものをアナライザーが装備しちゃったからね」

「あれは余計だった。古代の見せ場を奪ってしまった」

「他に宇宙戦艦アニメに分類して良いと君が思うアニメは何?」

「大ヤマト零号、コスモウォーリアー零」

「キャプテンハーロックじゃないんだ……」

「キャプテンハーロックは宇宙海賊アニメ。そこはちょっと別のジャンルになる」

「叛逆がポイントだね」

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