「バリアの問題を論じる好例がヤマト2199自身にあることに気付いた」
「それはなんだい?」
「ガミラス冥王星基地の遮蔽シールドだ」
「冥王星基地のどこが問題なんだい?」
「偽装なのかバリアなのか良く分からない。発見されたことではなく入り込まれたことを驚いているから、侵入阻止の機能があるのかも知れないが、それもはっきりしない」
「機能を明らかにする前に古代らが破壊してしまったからだね」
「そうだ。しかも、なぜ古代がそれを破壊できたのかも理由が良く分からない。なぜあれを破壊すると解除できると古代には分かるのか。解除すると何が良いのか。今一つはっきりしないもやもやした描写が続く。そのあたりは物語の組み立てが上手くない」
「設定はドラマ的に活かせれば良かったわけだね」
「ドラマ的に活きない設定は積極的に削った方が良かった」
「ドラマをコスモゼロ対対空戦車に絞った方が良かったかも知れないのだね?」
「そうだな。せっかくガミラスの対空戦車がここに出てくるのに、全く印象に残らない」
「ゲパルトかシルカか、という感じのあれだね」
「あと、バリアに頼りすぎなのも描写としてどうかと思った」
「なぜ?」
「バリアも機械である以上、故障する時もあるし、メンテナンスで止める時もある。そういう時に代用できる手段が用意されるのが普通ではないか」
「結局、あれも機械ではなく魔法扱いってことだね」
「意外と工学なめてる人は多いからな。そういう人は無意識的に機械を魔法のように扱ってしまう」
オマケ §
「久々のチェックのためにヤマト2199の第6話を見たがね」
「どうだった?」
「やはりヤマト2202より出来がいい。まあ、無茶な手間を掛けているから【2202よりも良いものだ】と断言はできないがね」
「ヤマト2199は好きになった?」
「いや、やはり好みではない要素が多いことも分かった」
「出来の善し悪しと好みは別の問題ってことだね」
「ひっくり返って浮上して戦うヤマトとか見たくないし、帽子を回す沖田は凄く沖田らしくないと感じられてしまう」
「それらは、君からは【かっこ悪い】と見えてしまうわけだね」
「人の好みはそれぞれで良いが、あまり個人の主観を前に出しすぎると不快感を与えてしまうのも致し方ない。世の中はそんなものだ」
オマケ2 §
「【工学なめてる】発言の後から、最近でも【工学なめてるだろ】という事例が出ているから日本社会は業が深い」
「下町の町工場の職人の手作りが最強という意味不明の信仰だね」
「たとえたまたま高品質の製品ができても、安定した品質で量産できねば意味は無い」