2018年03月01日
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宇宙戦艦ヤマトを研究するということは過去を懐かしむことではない

Written By: トーノZERO連絡先

https://twitter.com/yoshimatsuTUQ/status/967595258358804480より

日本のゲームの歴史はいずれ海外の人が綴ることになっちまうぞ、というか既にそうなりつつある。「日本人が一番日本のことを知らない」と言うことになったら悲惨どころの話ではないのだが、私は当時を知ってる!見てたから!みたいな人が多い。その時代を漫然と過ごすだけでは歴史は分からないぞ…。

「実はアニメ等の70年代研究で到達したのも同じこと。当時を知っているという思い込みが最も危険。第3者視点で再チェックすると全く別の光景が見えてくる。【70年代なめたらあかん】というのは、そういうこと」

「当時を知っている。ヤマトを見ていたから分かる……的な人が多すぎて真実の70年代は消えてしまう寸前なのだね?」

「そうだ。ブルーレイでいくらさらば宇宙戦艦ヤマトを買っても70年代は見えない。綺麗に掃除して清められた【加工済み】ブルーレイなど見たって何も見えてこない」

「音声特典で当時のラジオドラマ一つ入ってないということだね」

「でも、本当に大切なのはラジオドラマの間に入るトークやCMだけど、そういうものはカットされがち」

「えー」

「さらば宇宙戦艦ヤマト公開前日に行われたヤマト1977の放送も、本当に重要なのは前後のトーク部分。高島忠夫さんと西崎義展さんが何を話したのか」

「そういう部分を全部切り落として、綺麗に剪定された【虚像としての70年代】をいくら見たってダメってことだね」

「そう。そもそも、あの当時はSF映画ブームが起きていたが、それを後押ししていたのはクラシック界だったという事実も踏まえねばならない。宇宙戦艦ヤマト音楽が普通にFM放送の音楽専門番組で流れたのは、明らかにその流れ。それを作ったのは、ヤマトとスターウォーズ。これらが、若者に対して【オーケストラ音楽を聴きに行く】という流れを作ったからだ。だから、音楽番組が【SF音楽特集】的な編成をかなりやってくれた。そこが、ヤマトの後押しになったことは否定できないだろう。でも、そういう恩を忘れて態度だけでかいオタク界には自らの歴史なんて語れるわけがない」

「あの当時は、クラスにいたクラシック系の音楽マニアがヤマトを見てくれたりしたんだね」

「そういう割と社会的に高いレベルのポジショニングにあったのが当時のヤマト。今とはまるで違う」

オマケ §

「そういう流れは、復活篇劇場公開版のBGMなどには意識的に反映されていると思うが、ファンは受け付けなかった」

「DC版がそれを証明しているわけだね」

「ヤマト2199でも何かやりたかったのではないか……と思わなくもないが、そうだとしても環境がそれを許しはしなかったのだろう」

オマケ2 §

「クラシック界なめてるヤマトファンはダメだという話かい?」

「とんでもない。今のスターウォーズのファンも、クラシック界なめてることにかけては大差ないと思ったぞ」

「ぎゃふん」

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