「とうとう、おじいちゃんだったakane3(ML115G1)が寿命に来た感じだ」
「どんな感じ?」
「実は最近勝手にRAID1のペアが解除されてドライブが2つになっていたり、時々イベントログにエラーを残したり」
「もう寿命?」
「おそらくな」
「それでどんな対策を考えた?」
「akane3(ML115G1)は当時のスーパーサーバー構想を元に【全部入り】を目指して構築された。DCもファイルサーバもソースコードリポジトリも全部やらせた」
「一時期はTFSを入れてSQLサーバも動いていたわけだね」
「しかし、もう今はそんな時代ではない。リポジトリはクラウドのgitになってしまったし、DCはAzure DCで十分だ。今欲しいのは単純に【巨大なファイルの入れ物】だけだ」
「外付けHDDやNASではダメなのかい?」
「外付けHDDは使い勝手で見劣りする」
「他のマシンからは見えないからね」
「NASの低価格モデルはLinuxがOSであることが多いが、タイムスタンプの精度の問題でバックアップツールが誤動作したところを見ているからできれば避けたい」
「それで?」
「取りあえず、Windows Serverが動いて2Tドライブ2基のRAID1が使えれば最低限オッケーと割り切って調べてみた」
「結果は?」
「当初、高く付くかと思ったのだがね」
「うん」
「NTTXで富士通 PRIMERGY TX1310 M1が安く売っていた。ディスクは500GBしか無いが、そこは安売り品の2Tドライブ2基を増設すると考えた。そうして価格を比較すると、実は覚悟したほど高くはないし、低価格NASと比較してもそれほど高くないことが分かった。……というか、割としっかりしたキーボードとマウスが付属していて、内蔵HDD用の電源とSATAケーブルも最初から入っていて、HDDのラックマウンタまで付いていると思えば、結構安上がりだった」
「つまり、低価格サーバ本体と2Tドライブ2個のみを買ったのだね?」
「そう。接続ケーブル類等は全部本体に付いていたから」
「2Tドライブは何を買ったの?」
「バラクーダの7200RPMドライブを2個。本当はRAID1にするなら、同じようなものを連続で買わない方が良いのだけどね。安売り品だからまとめ買い」
「実際に買ってどうだった?」
「ドライバー無しで開くケースとか。凄くメンテナンスしやすい作りでさすが大手」
「他には?」
「電源の形状が特殊で簡単にATX電源に交換できない」
「さすが大手だね」
「オンボードのRAIDコントローラあるし、このケースはフロントの3.5インチベイを使わないで3.5インチドライブを4台積めるし、PCI Expressのx8スロットはコーナーが開いていてx16カードを突っ込めるし、イーサの口は2つあるし、いろいろと面白いと思う」
「足りないのは電源ということだね」
「電源の問題さえ解消できれば、かなり面白い」
「でも、HDD増設ぐらいなら電源強化は要らないね?」
「うん。大丈夫だと思う」
「それで、その先の感想は?」
「まだOSのインストールが完了してないんだよ」
「ぎゃふん」