「おいらの最もホットな話題は発掘された子供トーノ版新宇宙戦艦ヤマトである」
「画期的だね」
「あとは、バッカボロンとボレースボロンを発掘できれば完璧だがそれは難しそうだ」
「それはなんだい?」
「レッドバロンとマッハバロンを茶化したマンガだな」
「……」
「しかし、それはさておき、目立つヤマトファンはヤマト2202第5章に興奮している時期である」
「そうだね」
「でも、実は興奮してない人が散見されるということに気付いてしまった。意外と闇は深い」
「たとえば?」
「ヤマトの話を熱心にしているのに旧作の話が延々と続いているとか」
「あたかも、ヤマト2202第5章など最初から存在しないかのように扱われているのだね」
「何か、もの凄く見てはいけない闇を見た気分だ」
「それだけ?」
「他にも、興奮していない、批判的だ、という意見をしばしば見かけるよ」
「副監督批判は?」
「それも見る」
「でも、興奮した歓迎の意見の方が多いのではないの?」
「確かに見かけることは多いが、メンバーが限定的だ」
「君は参加しないの?」
「プラモデルを何個買った……とか、チケットの争奪戦をどうした……とか。金や時間をどれだけ注ぎ込んだかの自慢争いに参加する気は無い。そういうのは生活にゆとりのある雲の上の人たちだけでやっていてくれ」
「それで、肯定と否定の意見はどちらが多いと感じる?」
「まず、肯定と否定に綺麗に分かれるわけではない。ヤマト2202は肯定するが副監督には批判的……といった立場の意見も見るしね」
「では完全肯定の人の割合は問う意味があるかい?」
「それも難しい。実はヤマトを応援しないと続編もないから、気に入らなくても応援する人もいる」
「じゃあ、おおざっぱでいいから肯定的な意見を表明することが多い人と、そうではない人の比率はどれぐらいだと思う?」
「半々ぐらいかな」
「割と【みんなで支えるみんなのヤマト】という世界は後退しつつあるのだね」
「しょうがない。もともとファンの受け止め方は大幅にバラついていたのだ。そこで大幅に独自性を出してしまうと、どう考えてもかなりの割合のファンを取りこぼす」
「それだけ?」
「今に至っても、女性ファン向けグッズの不足歎く声を見かけるのは、本気でビジネスをする気があるのか疑うよ」
「ファンは取りこぼすし、商売も取りこぼすし、本当にビジネスが成り立つのかってことだね」