「ずばり、少し食い足りない感想が残った」
「どうして食い足りないの?」
「怪盗、警察、ギャングラーの三つ巴の戦いにゲストキャラの探偵と追加戦士まで入った複雑さを扱うには時間が短すぎたと思うよ」
「それはテレビシリーズでも同じだろう?」
「テレビだと毎回別の部分にフォーカスを当てられるからね」
「じゃあ、どうすれば良かったんだ?」
「一番良いのは設定を大幅に整理して話を単純化するか、あるいは時間延長だろうな」
「っていうか、これは話を単純化しているよね」
「そう。単純化している。探偵が早々に正体を現して独立した勢力の立場を降りしてしまうし、怪盗と探偵もあっさり休戦して事実上6人戦隊として行動してしまうし、シンプルな善悪対立に話が収束してしまっている」
「じゃあ、それ以上の単純化って何だ?」
「警察の話で一貫して怪盗はピンチを助けに来るだけ……とかね」
「それでいいと思う?」
「たぶんダメだろう。どっちも十分に出さないとファンが納得しまい」
「じゃあ時間延長しか無いね」
「そう。実は、同時上映のライダー映画を見ながら、こっちの時間を削ってルパパトもっとやれよ……と思っていた」
「映画そのものの感想を聞かせてよ」
「通常戦隊VS映画はレッド対決に収束するのだが、ルパパトの場合はそれを毎週テレビでやってしまったのでスペシャル感がない。だから、レッド休戦という話をやったのだろうな、と思った」
「個人的にツボに入ったのはどこ?」
「パトレン1号がコクピットにいると面倒くさいからパトレン3号にチェンジされたところ」
「ひ~」
「それにしても、パトレン1号ってキャラが凄くいいよね。愚直で馬鹿だけど、感受性もあって、一度決めたら頼れるナイスガイ。めんどくさい奴だけど憎めない」