新日本宇宙軍重巡洋艦『N高尾』16 銀河七十七年戦争・N高尾帰還せず!?
「新刊です。高尾第5シリーズ【銀河七十七年戦争】編の始まりです」
「えーと。高尾が出てこないんですけど。ずっと科学調査艦イザナミ2の話ばかりで」
「最後の最後になって、【これは高尾の話だったんだ!】ということが分かるようになっています」
「えー」
「見どころはどこですか?」
「性格は乙女の武装装甲クジラ、ダイアナかな?」
「乙女なのかよ」
「ええと。もうちょっと言ってしまうと、主要勢力が全て交代してしまいます。最初は北央、ウェストユーラシア、インペリアルハン、ユナイテッドアフリカの4大勢力の間で小さくなって宇宙に出ていった日本連邦ですが、Mコーティングを超えるNコーティングの開発に成功した英連邦、神聖エジプト王国、カナディアン連合、新日本の4勢力が主導権を取ります。今度は新日本が主要四カ国に食い込めたぞ」
「それは良かった」
「よくないかもしれない」
「どうして?」
「銀河七十七年戦争の主要なプレイヤーになってしまうからな」
「77年も続く戦争のプレッシャーに晒されるのか」
「うむ」
「ところで、Nコーティングってどんな設定なんだ?」
「スター・ニューワン・エヌ博士が予言したコーティングで、ムームーの技術と造物主の技術のハイブリッドだ」
「エヌ博士?」
「エヌ博士の発見だからNコーティングなのだ」
「星新一じゃないんだね」
「当然関係ない」
「じゃあ、スター・ニューワンって?」
「スター=星、ニュー=新、ワン=1ということで察せ」
「やっぱり星新一は関係ないんだね?」
「そうだ。関係はない」
合本 §
宇宙重巡洋艦高尾始末記: 辺境艦隊シリーズ合本
「合本版も新刊を追加して更新した」
「あのさ」
「なんだい?」
「新刊を追加するごとに、合本が割安になっていないか? 値段据え置きなのに中味が増える」
「ふふふ。高尾の秘密に気付いてしまったね?」
英題 §
新日本宇宙軍重巡洋艦『N高尾』16 銀河七十七年戦争・N高尾帰還せず!?
「表紙の英題って、どうしてAnne of Galaxy Gablesなんだい?」
「Anne of Green GablesのGreenはGで始まると気付いてね。同じGで始まるGalaxyに差し替えた。Galaxyは銀河七十七年戦争の銀河のGalaxyだ」
「えー」
「でも、これで分かった。Anne of Green GablesはGGだから意味がある。赤毛のアンと訳したらそのニュアンスが消える。Green Gablesを緑の切妻屋根と訳してもGGのニュアンスは消える」
「ダメじゃん」
「でも、実は【赤毛のアン】だと、『【あ】かげの【あ】ん』という別の趣向が仕込んであると気付いた」
「【あ】のリピートだね」
「つまり、これは【緑の切妻屋根のアン】ではいけなかったわけだ」