AIとリスト処理の80年代史・惨劇のプロローグ! セルゲーム開幕! アトム参戦! メガセルの逆襲!
「これはなんだい?」
「新刊だ」
「アニメの本かい?」
「違うぞ」
「漫画の本かい?」
「違うぞ」
「ボールを7つ集める漫画とか、10万馬力の少年型ロボットの本ではないのかい?」
「そういう本ではない」
「じゃあ、セルとかアトムってなんだよ」
「LISPの構成要素だ」
「は?」
「LISPはセルでアトムを連結してリストを構成するのだ」
「じゃあ、惨劇のプロローグってなんだよ」
「Prologは80年代AIブームで流行ったプログラミング言語の名前。厳密にはプロローグというよりプロログだけどね」
「なんでそれに惨劇が付くんだよ」
「Prologはみんなが期待したほど上手く機能しなかったからだ」
「じゃあメガセルって何だよ」
「セルが1メガ個ってこと」
「それがなんで逆襲なんだよ」
「セルが数千個のだった時はどうにもならなかったけど、セルが1メガ個あれば実用システムが動いたってことだ」
「じゃあ、これはAIの本なのか?」
「そうとも言える」
「AIブーム便乗本?」
「80年代AIブームの頃の話を書いた本だからなあ。2010年代のAIブームとは話がちょっと違う」
「えー」