「良くできてる。宇宙を感じさせる」
「そうか?」
「真下に地球が小さく見える描写なんて絶品だな」
「他には?」
「塔に上がるのもただの列車。そのあたりも空気感が出ていて見事だ」
「へえ。宇宙には空気がないのに?」
「それは空気違いだ」
「はいはい」
「ついでに言えば、集結している宇宙艦隊の規模の表現も凄く上手い」
「どこがいいの?」
「下手な人は描き込まれた精密な宇宙戦艦を所狭しと並べる。でも、ここではほとんどの宇宙戦艦は整然と並んだ白い点に過ぎない。あれが距離のスケール感というものだ」
「巨大な宇宙戦艦だって実際に現場に並べればたいていは遠すぎて点にしか見えないってことだね」
「それに近景に見える宇宙戦艦だって、上手くデザインされている。いやまったく、宇宙戦艦とタイトルに冠しながら足元にも及んでいないアニメだってあるというのに、UQの場合宇宙戦艦は背景の脇役だぜ」
「背景の脇役だから上手く行ったんじゃないの?」
「かもね」
「他には?」
「トヨタってなんやねん、と思ったら驚きの理由が」
「どんな理由?」
「それは読んでのお楽しみ」
「物語の構成は?」
「上手いですよ。なんだか良く分からない状況を最初にぶつけて、理由らしきもののヒントは最後の最後で出てくる。そして次回に続く」