オリオンの刻印の刻印を見終わって一つ特徴的だと思ったのは、【男性主人公と敵女子プレイヤーがちょっといいムードになって終わる】という展開。
円堂守は、最初から秋とペアであり、そのあと雷門夏未ともいいムードになります。どちらもマネージャーです。
松風天馬の場合も、あまりそういう流れはなかったような気がします。そもそもチームにいる女性プレイヤーである菜花黄名子からしてフェイのママだから恋愛関係になりようもない。あまり恋愛関係は進展なしでしょうか。
アレスの天秤でも、チームにのりかがいても、敵にウサギやタヌキがいても別に恋愛関係は発生しません。
その点で、やはりオリオンの刻印の最終展開だけが異質であり、そこが【オリオンの刻印】の独自性を主張できる部分かもしれないという気がしました。
そのことは、実はイナズマイレブンにおける女性プレイヤーの扱いの【ゆれ】の問題とも連動します。
そもそも、イナズマイレブンはシリーズごとに女性プレイヤーがいたりいなかったりします。(しかし、ほぼ一貫してマネージャーは女性)
オリオンの刻印の最後のユリカと稲森明日人の展開は【女性の解放がここまで進んだ証】と捉えたいですね。単に女性という設定のプレイヤーがいるのではなく、そこから一歩踏み出した描写です。
まあ、主人公でなければ一之瀬とリカのような事例はあるのですけどね。
稲森明日人の軌跡 §
稲森明日人の場合、アレスの天秤での存在感は死んだママが最大。オリオンの刻印になると行方不明のパパが最大。そして、ユリカの登場はパパの問題が決着した後ですね。つまり、ママを克服し、パパを克服し、そのあとでやっと正ヒロインとしてユリカが登場できるという流れです。
逆に、オリオンの刻印のヒロインは明日人パパだったとすると割と最初の方から登場しているので、それはそれでありかもしれません。まあ、稲森明日人はまだ幼さを引きずってますからね。女の子に目ざめていなくてもおかしくないです。
オマケ §
「ユリカ、俺、女性も女性のプレイヤーとしてドラマ作りに参加できるようになった記念に、女性プレイヤー用の新しいアイテムを発明したんだ」
「どんなアイテムなんだ。明日人」
「イレブンチチバンド!」
「それはどんな使い方をするんだ?」
「女性プレイヤーの胸に装着する」
「それで?」
「監督から指示が来ると服を脱がないと読めない」
「……」
「それを身に付けてサッカーやろうぜ」
「断る」
