オフィスアカデミーに関する調査の一環としてヤマト1974、ヤマト1977への関与を調べました。
まず、【株式会社オフィスアカデミー】の表記は企画書などにいくつか発見できたので、以下はほぼ確定と考えて良いでしょう。
- 株式会社オフィスアカデミーという法人が存在した
- 株式会社オフィスアカデミーが宇宙戦艦ヤマトに関わっていた
ただし、以下は分かりませんでした。
- 株式会社抜きで書かれたオフィスアカデミーが株式会社オフィスアカデミーを示しているかどうか
取りあえず調査結果です。
ヤマト1974の場合OPの最後に制作としてオフィスアカデミーの名前も書かれているので、【制作】という立場で関与したと考えて良いでしょう。ただし、矛盾した情報もあるので確定ではありません。
西崎義展の立場は企画・原案およびプロデューサーです。
次にヤマト1977について説明します。
再編集ものだから同じようなものだと思うと全くの別物です。
実際の映像を確認した限り、オフィスアカデミーの関与は、配給西崎義展(オフィスアカデミー)という部分だけです。つまり、オフィスアカデミーは、オフィスアカデミーに属する西崎義展を経由して配給した部分にしか関与していません。制作にも製作にも関与しています。では誰が制作と製作をしているのか。制作に関しては何の名前も出て来ません。製作は西崎義展です。この場合の西崎義展にオフィスアカデミーの名前が付きません。
これを素直に解釈すると、【映画の製作は西崎義展個人が行ったが、オフィスアカデミーは関与していない。配給はオフィスアカデミーの西崎義展が行い、ここで法人もオフィスアカデミーが関与した】となります。
ここで疑問は以下の通りです。
- なぜ西崎義展個人が会社の資産と思われるフィルムを勝手に切って映画を作れるのか?
- 西崎義展とオフィスアカデミーは事実上同じものなのか、違うのか?
- 税金対策的な意味で、西崎義展は個人名義と法人名義を使い分けていた可能性はないのか?
更に、以下の仮説に到達しました。
- ヤマト1977を編集する際に、西崎義展は、松本零士好みの人間味のある愉快なシーンをどんどん削り、西崎義展好みの死ぬシーンを積極的に取り入れたのではないか。少なくとも、冗談で落とされる男、ドメルの自爆、デスラーの死、沖田の死が含まれるだけでなく、スターシャの死は新作映像まで作って取り入れた。
余談ですが、ヤマト1977の初見での印象が悪かったことの理由がこれで良く分かります。
ヤマトの見所だと思っていた人間味あるシーンがほとんどありません。