トッキュウジャーは明確に戦隊版電王であるという仮説を思い付きました。
電王の企画を戦隊フォーマットに載せ替えることで成立したのがトッキュウジャーと考えると、いろいろ分かることがあります。
- イマジン→イマジネーション
- 激しくマイペースなナオミさん→激しくマイペースなワゴンさん
- 芸達者なオーナー→芸達者な車掌さん
- 総裁→駅長
消えたイマジン §
イマジンは戦隊フォーマットでは不要です。
しかし、トッキュウジャーではイマジネーションがテーマであり、トッキュウジャーの名乗りは車掌さんが繰り返しイマジネーションと言っています。
ハナさんはどこに行ったのか §
戦隊フォーマットに落とし込むと、もともと戦隊に女性が含まれるので【暴力的な美少女】要素は不要になって弾き飛ばされます。その部分が、敵に飛んでいって花嫁のドレスのグリッタ嬢に化けたとも思えます。つまり、【ハナ】→【花】です。
とすれば、愛理さんの立場はノア夫人に相当します。
チケット君 §
ハナさんがグリッタ嬢になると、困ったことが一つあります。列車内での解説キャラ、秩序を設定するキャラが激しく不在になってしまいます。そこで、ハナさんから女性的要素を取り去って、その機能だけに特化したチケット君が誕生したのではないかと推定します。
ゼロノスとトッキュウ6号 §
ゼロノスは自らの記憶消費して変身し、最終的に未来の桜井さんが消えてしまいます。
最終的に自分が消えると分かっていて戦うのは、トッキュウ6号の「ここが俺の死に場所か」に対応すると言えます。
小さくなったハナさんと小さかったトッキュウジャー §
電王では中盤でハナさんが小さくなります。トッキュウジャーでは、トッキュウジャーの正体が子供であることが明らかになります。
切り捨てられた時間旅行の要素と追加されたロボ戦 §
電王とトッキュウジャーで対称的なのが、時間旅行の要素とロボ戦の要素です。
電王はメカ戦はあってもロボ戦がありません。デンライナーの中から動物の顔みたいなものは出てきますが、それだけです。ロボ戦は、戦隊フォーマットが要請したもので、外来の設定と考えられます。
一方でトッキュウジャーは時間旅行の要素がありません。ですが、執拗に思い出を問いかけ続けることで、実は時間旅行がないだけで時間に関する要素は濃厚に存在します。
その他 §
強いてこじつければ、【見た目はバケモノ、中味は乙女】のグリッタ嬢は、【見た目は恐い、中味は世話女房】のデネブに対応するとも言えます。
ラスボス(闇の皇帝ゼットとカイ)が、どちらも若い顔出しイケメンという共通点もあります。まあ、グリッタ嬢の結婚相手ならイケメンじゃないと困るという話もありますが。
まとめ・ではトッキュウジャーが戦隊版電王ならどうなのか §
最近電王テレビシリーズ全話を見ましたが、非常に良くできていて人気が高いのも分かるものの、弱点もいろいろあることが分かりました。
それを考えると、電王のリベンジ戦としてのトッキュウジャーの企画も納得の行くところがあります。
そういう観点で見ると、トッキュウジャーの方が優れているところは多くあります。
ただ、デンライナー食堂車の恒例の漫才のようなノリはトッキュウジャーにはなかったのも事実です。どうしても戦隊は主要戦士が5人並んでしまい、彼らには過度な性格を与えられません。ウラタロスのような嘘つきや、都合が悪くなると寝てしまうキンタロスのような仲間がいたら、戦隊が全員揃って名乗るような展開は非常に作りにくくなります。
まあ、そういう意味で完成度はトッキュウジャー、破綻の魅力は電王というところでしょうか。まあ、破壊力絶大のグリッタ嬢を毎回見ていられればですが。