S-100バスのTarbellのFDCカード(WDC1771搭載)には、32byteのROMが搭載されていて、これを用いてCP/Mをブートしていたことが知られています。
では、この32byteのROMの正体とは何か。
有名どころでは、1702ですら256byteあります。
これより小さいROMには心当たりがありません。
最近、もっと容量の小さいバイポーラのROMが存在するという知識を得ていたので、Twitterで82S123の写真を見たことを切っ掛けにして調べてみました。
調査の方法 §
当時の正規のマニュアルを調べ、それに掲載されたパーツリストを確認します。
当時の正規のマニュアルは以下のサイトにありました。
結論 §
結論から言えば、ここに82S123とはっきり書かれていました。82S123は256bit(=32byte)のバイポーラP-ROMです。小ロット生産だったと思われるTarbellのFDCカードですから、P-ROMの利用はリーズナブルなチョイスだったと考えられます。また、16pinのパッケージも小さく、基板サイズを大きくしない効果もあったと思われます。(1702だと24pin)。
あとは価格ですが、当時の価格は調べきれませんでした。