さらば宇宙戦艦ヤマトは【宇宙の愛】という宿題に答えを出す物語であったという仮説を思い付きました。
テレサによって、古代、真田、アナライザー、斉藤は【宇宙の愛】という問題を突きつけられます。
であるから、古代、真田、アナライザー、斉藤は自らの宇宙の愛を体現しなければなりません。
真田は古代を生かし自分が犠牲になることを宇宙の愛としました。
斉藤は自分が勝つことよりも真田を守ることを宇宙の愛としました。
古代はデスラーのために身を投げ出した森雪に倣って、自分の身を投げ出すことを宇宙の愛としました。
問題はアナライザーです。実際の映画でアナライザーは意味のある行動を取っていません。しかし、シナリオまで遡ると本来はコスモタイガー隊員を救助しているところを撃破されます。つまり、アナライザーは宇宙の愛を危険な戦場での救助活動と解釈したと考えられます。
では、この4人の中の誰が正解に達したのかといば、古代です。
古代の行動にのみテレサは現れ、その活動を肯定します。
ただ、これは「テレサの考える正解」であって、他の誰かも正解と思うかは別問題です。
ついでにいえば、これが正解か否かはスタッフ間でも統一されていないのではないか、と考えられます。
いろいろと難しい【宇宙の愛】です。
ただ、シナリオの構成から考えて、シナリオに於ける【宇宙の愛】とは古代の行動であったと考えられます。
ですから、異論は異なるシナリオのヤマト2で描かれますが、ここでは【宇宙の愛】そのものが消えています。